JCペニーnews|家電・家具から撤退してアパレルの専門店に活路を求める

JCペニーは現在、米国小売業ランキング35位まで下がってしまったが、いわゆるゼネラルマーチャンダイズストア(GMS)第2位のチェーンストアだ。いや、第1位のシアーズ・ホールディングスが実質上の倒産状態なので、第1位になるのか。

そのJCペニーの昨年11月から12月のホリデー商戦は、既存店売上高が前年同期比で3.5%下がってしまったが、今月28日、伝統の家電売場を撤去する。

GMSは通常2フロアの店舗で、ワンフロアがノンフーズ・ソフトライン、もう1フロアがノンフーズ・ハードラインという店舗構成になっている。そのハードラインの中核に家電売場がある。

JCペニーの前CEOマービン・エリソンは現在、ホームセンター第2位のロウズにCEOとして転職してしまったが、昨年末、その後任に元ジョーアン・ストアCEOのジル・ソルタウが就任して、再建に当たっている。

今回の家電からの撤退は、新CEOの最初の決断である。ハードラインでは家具に関しても、近い将来オンラインとプエルトリコの一部の店舗だけになる。

この変更によって、当然、店舗内のスペースが空くことになるが、そこには、JCペニーの強みのアパレル、ホームファニッシングやファブリクスを並べる。アパレルは紳士、婦人、子ども、ベビーの服飾品、ホームファニシングはカーペット、カーテン、ベッド関連で、ファブリックスは布製品。つまり全体にソフトラインストアへと傾斜するという構想だ。

昨年のホリデー商戦直前の11月15日にシアーズホールディングスが連邦破産法11条を適用申請し、ライバル関係にあるJCペニーは、シアーズの倒産の恩恵を受けて、何年ぶりかで瞬間的に既存店売上げが上がった。

しかし、ホリデーシーズン本番に入ると、またしても売上げは急落。ハードラインからの撤退という意思決定がなされた。

〈ニューヨークのガーデンシティ。ルーズベルト・フィールドモールのJCペニーの家電売場〉

(株)商人舎ではゼネラルマーチャンダイズストア(GMS)をアメリカ商務省にの分類に基づいて、ディスカウントデパートメントストアと位置付けている。安売りする大衆百貨店である。そしてこの業態はウォルマートとターゲットのディスカウントストア業態に駆逐されてしまった。JCペニーがハードラインから撤退して、ソフトラインのスペシャルティストアになるという政策は、遅きに失した観があるが、それしかないとも言える。さもなくば、シアーズの二の舞である。

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