ディックスnews|第2Q売上高20.1%増・純利益146.0%増は過去最高

米国のスポーツ用品チェーン最大手のディックス・スポーティング・グッズ(ペンシルベニア州コラオポリス、ローレン・R・ホバートCEO)が8月1日で終了した2020年第2四半期の決算を発表した。

5~7月期は、売上高27億1300万ドル(1ドル100円換算で2713億円)の20.1%増、営業利益3億9100万ドルの152.5%増、純利益2億7680万ドルの146.0%増の大幅な増収増益だった。既存店の売上高は20.7%増(店舗販売は3.2%増)。

新型コロナウイルス感染症の拡大で消費者の健康志向が高まり、アウトドア用品の需要が急増したことが奏功した。特にeコマース事業が好調で、カーブサイド・ピックアップを含め、前年比で194%増加した。これは売上高全体の30%(前年度は12%)に当たる。

同期中は、平均すると全店舗の15%が閉鎖されていたが、四半期の売上高および利益としては、過去最高を記録した。客数および客単価は増加し、主要商品カテゴリーであるハードライン、アパレル、フットウェアのすべてにおいて増加した。eコマースが好調だったが、6月と7月は店舗の既存店売上高も2桁台の成長を見せた。

通期業績については、新型コロナウイルス感染症の影響を見通せないとして明らかにしていないが、第3四半期(8~10月期)の最初の3週間の既存店売上高は前年比で11%増となっている。

8月1日時点での総店舗数は726店。

同社は11月26日のサンクスギビングデー(感謝際)には専門店 Golf Galaxy と Field&Stream を含むすべての店舗と流通センターを休業すると発表している。

【結城義晴の述懐】
ディックスは全米最大のスポーツ用品チェーンだ。スポーツ用品の百貨店的な品ぞろえで、リージョナルショッピングセンターでは欠かすことのできない核店舗となってきた。フードサービスを含む全米チェーンストアランキングでは58位と健闘している。ライバルのスポーツオーソリティが2016年3月に連邦破産法第11章を適用申請して倒産した。企業再生を目指したものの、買収先が見つからず、同年8月末までに全店舗を閉鎖して、事業清算された。この清算事業から商標等の知的財産をディックスが落札して、ますます強大になった。COVID-19禍では「時間軸が短縮化」されるとともに、「勝者総取り」現象が生まれる。ディックスの第2四半期がそれを示している。

 

 

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