コストコnews|第1Q営業収益578億ドル6.2%増/会員値上げは見送り
会員制倉庫型店舗のコストコホールセール(ワシントン州イサクア市、クレイグ・ジェリネックCEO)が、11月26日で終了した2024年8月期の第1四半期決算を発表した。
売上高は567億1700万ドル(1ドル140円換算で7兆9404億円)で前年同期比6.1%増、会員費収入が10億8200万ドル(1515億円)で8.2%増、それらを合計した営業収益は、577億9900万ドル(8兆0919億円)で6.2%増となった。営業利益は19億8400万ドル(2778億円)で13.3%増、純利益は15億8900万ドル(2225億円)で16.5%増と増収増益だった。また1株当たり利益は3.58ドルで16.6%伸長している。
既存店売上高は全体で3.9%増(ガソリンの価格と為替の影響を除く)。エリア別では、アメリカ国内が2.6%増、カナダが8.2%増、その他国際部門が7.1%増。またECは6.1%増加している。
第1四半期末時点でコストコは、世界14カ国に871の倉庫店を展開する。内訳は、アメリカ(プエルトリコ含む)に600店、カナダに108店、メキシコに40店、日本に33店、イギリスに29店、韓国に18店、オーストラリアに15店、台湾に14店、中国に5店、スペインに4店、フランスに2店、アイスランド・ニュージーランド・スウェーデンにそれぞれ1店となっている。またECサイトは、アメリカ、カナダ、イギリス、メキシコ、韓国、台湾、日本、オーストラリアで運営している。
リチャード・ガランティCFOのコメント。
「今期は生鮮食品の売上げが好調で、次に食品と必需品が良かった。既存店客数は世界で4.7%増、国内では3.6%増加したものの、客単価は世界で0.9%下がり、国内では1.6%下がった。11月の感謝祭には、人気のパンプキン・パイが290万個、リンゴとピーカンのパイが130万個売れた。コストコの高品質と相対的な安さが顧客に支持されおり、結果として今期も増収増益だった。会員の更新率は世界で90.5%、カナダと国内では92.8%、会員世帯数は7200万となった。会員費の値上げについては、いずれ上げる時が来るが、現在の財務状態には満足している」
コストコはこれまで5~6年ごとのペースで会員費を引き上げてきた。コストコがアメリカで最後に会費を値上げしたのは2017年6月だったのですでに6年以上経過しているが、現段階で早急な会員費引き上げの必要性には迫られていないようだ。
なお、クレイグ・ジェリネックCEOは年内いっぱいで退任し、後任はのロン・ヴァクリスCOOが就任する予定だ。