メイシーズのホリデーシーズン不振とトレーダー・ジョーのPB集団訴訟

2016年に入って、アメリカ小売業に悪いニュース、二題。

第1は、全米ダントツナンバー1百貨店のメイシーズのホリデーシーズン不振の報道。
具体的には、昨年の11月と12月の既存店売上高がマイナス5.2%だった。

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2012年に世界で初めて「オムニチャネル宣言」を発したのが同社CEOの テリー・ラングレン。
しかし昨年のホリデーシーズンはどうしようもなかった。
「昨年のホリデー商戦は、小売業界全体が2015年に経験したように難しいものだった。11月と12月の暖冬は、米国北部に主力店舗を多数もつわが社には特に多大な影響をもたらした」

あ~あ、メイシーズよ、お前も「お天気産業か!」。

「既存店売上減少分の8割は天候の影響によるもので、コート、 セーター、ブーツ、帽子、手袋、スカーフなどの売上げが伸び悩んだ」

しかし、オムニチャネルのEコマース事業は好調で、前年度比25%のプラス。ホリデーシーズンは、1700万のオーダーがあって、最高の記録となった。

ラングレンは「新しい物流センターの開設、ウェブサイトの改善、デジタル・マーケティングなどが奏効し、オムニチャンネル戦略とその投資が正しかったことを証明した」と胸を張る。

そこで、2016年年頭の決断。
今年度前半には36店舗を閉鎖、約3000人の従業員を配置転換、あるいは解雇する。バック・オフィス部門では600人を解雇、コールセンターは閉鎖され、750人が解雇される。

一方、絶好調のトレーダー・ジョーでも悪いニュース。ワシントン・ポストが報道した。

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マンハッタンの連邦裁判所に、集団訴訟が持ち上がって、その被告となっってしまった。
訴訟の理由は「プライベートブランドの白マグロ缶詰に入っている魚の量が少ない」というもの。

ニューヨークの連邦政府試験場で検査が行われたが、問題の缶詰には3オンス(85グラム)以下の魚しか詰められていなかった。規格は5オンス缶詰には最低3.23オンス入っていなければならないとされる。

具体的には、「アルバコア・ツナ・イン・ウォーター・ハーフ・ソルト」24缶が検査されたが、白マグロ重量は平均2.43オンスで、基準に約25%足りなかった。「アルバコア・ツナ・イン・オリーブ・オイル・サルト・アデド」24缶では平均2.87オンスで、こちらは11%足りなかった。

プライベートブランドは販売者が全責任を持つ。訴訟に負ければ、何らかの補償をするのだろうが、順風満帆のトレーダー・ジョーに珍しい悪評が立った。こんな時の対応の仕方こそ、実は一番重要なことだが、行方が注目される。

検索ワード; メイシーズ トレーダー・ジョー オムニチャネル プライベートブランド

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