イオンニュース|6/1から「第4の肉」ラム肉4品目を2~3倍に拡充販売
イオンリテール(株)がラム肉を強化する。6月1日(木)から本州と四国の「イオン」と「イオンスタイル」全店で、売場を従来の2~3倍に拡充して、大展開する。今のところ、イオン北海道、イオン九州は参加しないから、396店舗である。
「ラム」は生後約12カ月未満の子羊の肉である。それを超えた羊の肉は日本では「マトン」と呼ばれて、流通されている。ただし厳密に見ると、羊の飼育はほとんど放牧によって行われるため、正確な月齢の把握は不可能である。そのため、永久門歯が生えていない子羊の肉を「ラム」としている。
日本ではオーストラリアとニュージーランドからの輸入がほとんどである。オーストラリア産のラムは生後6~10カ月までの者が多く、ニュージーランド産は4~8カ月で出荷される。
そのラムが健康に良いという理由はおもに3つある。
第1は、ラム肉の脂肪は人体に吸収されにくいこと。ポイントは肉が解け始める温度「融点」の違いによる。ラム肉の脂肪の融点は44℃で、人間の体温は36℃前後だから、食され、胃腸に入ったラム肉の脂は溶けにくく、腸に吸収される前に排泄される。だから人体に吸収されにくい。これに対して、豚肉の融点は28℃、鶏肉は30℃、牛肉は40℃。ラム肉のヘルシー度の第1はここにある。
第2は、ラム肉が不飽和脂肪酸を他の食肉に比べて格段に多く含んでいること。イワシ、サバ、アジなどの青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸は「コレステロールを減らす働きに優れている」とされる。ラム肉も同様な成分を有する。
第3は、動物性タンパク質に含まれるアミノ酸の一種「カルニチン」を特に多く含むこと。カルニチンは「体内の脂肪を燃焼させる働きに役立つ」とされる。
イオンリテールは、こんなふうにヘルシーで、しかもメインディッシュにもなるラム肉を、今年4月に売場を広げてテスト販売した。
顧客からの声は、「想像していた臭みがなくて食べやすかった」「ジンギスカン以外で初めて食べた。また食べたい」などなどで、好評だった。
そこで、牛・豚・鶏に次ぐ「第4の肉」として、ラム肉強化を打ち出すことになった。
まず販売するのは、4品目。
第1は、ラムかた切りおとし(100gあたり本体価格198円)。
第2は、ラムももステーキ用(100gあたり本体価格298円)。
第3は、ラムかたロースステーキ(100gあたり本体価格398円)。
そして第4は、ラムかたロース焼肉(100gあたり本体価格398円)。
好調な売れ行きと生産性の高さで、食品の柱となっている精肉部門に、第4の核カテゴリーを作り出す必要がある。イオンリテールの現場がどれだけ本腰を入れるかに、その核カテゴリー構築の成否はかかっている。
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