ファミマnews|プラ資源循環プロジェクト「BLUE Plastics」実証実験/第2弾
(株)ファミリーマート(東京都港区、細見研介社長)、旭化成(株)、伊藤忠商事(株)、伊藤忠プラスチックス(株)(以下、CIPS)、コカ・コーラ ボトラーズジャパン(株)は、資源循環社会の実現に向けたデジタルプラットフォーム構築プロジェクト「BLUE Plastics(ブルー・プラスチックス)」の取り組みの一環として、使用済みペットボトルを回収箱に投函したあと、リサイクル素材や製品に加工されるまでを、スマートフォンのWebアプリで追跡できるサービスの実証実験を行うと発表した。
6月15日(木)から8月31日(木)まで、東京都千代田区と世田谷区、品川区内のファミリーマート3店舗で実施し、アプリの稼働状況や、消費者の行動変容、再生プラスチックの利用促進に与える影響などを検証する。
■実証実験の概念図
実証実験は、サービスの利用者が、ファミリーマートの店頭に設置された専用の回収箱に、使用済みペットボトルを投入する。その際、利用者は回収箱に記載された二次元コードをスマートフォンで読み取り、投入したペットボトルの本数をWebアプリ上で登録する。登録後は、投入したペットボトルが地図上でどこにあるか、現在どの企業がどのような処理を行っているかを確認できる。
昨年9月~11月にも、東京都葛飾区のファミリーマートで、実店舗では初めてのブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ(追跡可能性)の実証実験を行った。その結果、スマートフォンアプリの利用により、同店舗でのペットボトル回収量が通常の2倍以上に増加し、品質(ボトルの洗浄・ラベルの除去などの質)も大きく向上することが確認できた。
前回はリサイクル企業までの追跡だったが、2回目となる今回は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの参加により、ペットボトルが再び製品に生まれ変わるまでトレースすることが可能になった。さらに、アプリのアップデートも行っている。新たな機能として、1.各店舗および参加者全体でのペットボトル投入数ランキング、2.回収されたペットボトルのリサイクル状況を地図上で確認、3.クイズや動画など、リサイクルの知識を提供、の3つを追加した。
リサイクルの成果を消費者がより実感しながら参加できる仕組みを構築することで、回収品の量と質をさらに向上させることを目指す。
左から、個人の活動記録、リサイクル状況の可視化、活動状況のシェア
今回は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの参加により、回収したペットボトルの一部が新たなペットボトルに生まれ変わり、水平リサイクルに活用される。パートナー企業のメンバーも4社から8社に増え、ペットボトルの回収から最終製品メーカーまで一貫した実証実験となる。自分の投入したペットボトルが最終製品までたどりつくことを確認できることで、より消費者の興味関心や行動変容が喚起されることが期待される。
参加企業の役割として、ファミリーマートは実店舗を活用した企画設計、内容検討および実施、回収結果の検証を行う。旭化成は企画設計とトレーサビリティシステムの提供、システムの検証を行う。コカ・コーラ ボトラーズジャパンは回収されたペットボトルの自社製品への適用を行う。伊藤忠商事およびCIPSは、今回の実証実験に関する各種支援を行う。