カインズnews|2025年カーボンゼロ達成目標に向けて着実に進捗
(株)カインズ(埼玉県本庄市、高家正行社長)は、2023年6月末日時点でカインズ全店舗の約25%(56店舗分)の電力使用量をカーボンゼロ(CO2排出量実質ゼロ)化した。
<太陽光パネル「カインズ佐久平店」>
カインズでは、2050年カーボンゼロ達成目標を策定し、自社のサプライチェーンだけでなく、「まちごとカーボンゼロ」の達成にも貢献していくことを目指している。中間年の2025年目標として、Scope2(自社店舗・オフィス・倉庫など建屋で使用の電気)のカーボンゼロ目標を設定し、省エネ、創エネ、再エネ、CO2クレジットの購入などの組み合わせで目標達成に向けて取り組みを進めている。
2022年9月オープンの「カインズ佐久平店」は、長野県のホームセンターで初めて「ZEB Ready」を取得した。建物断熱の向上、高効率の都市ガスヒートポンプ空調機、自動調光LED照明、センサー制御などを採用することで、エネルギー消費量を50%削減した。さらに店舗屋上に太陽光パネルを設置することで、エネルギー消費量を10%削減した。同規模の標準的な建物と比較して、総合でエネルギー消費量の60%削減を実現している。
同社は今後3年間で、屋上に設置可能な店舗のほぼすべてとなる90店舗に、太陽光パネルを設置していく。また、屋上が使用できない店舗では、1階駐車場へのソーラーカーポートの設置展開も検討する。既に浦和美園店では、導入・運用を開始した。
<ソーラーカーポート「カインズ浦和美園店」>
2022年6月オープンの「カインズ壬生店」は、地元栃木県の間伐材などを燃料とする地元の木質バイオマス発電事業者から電力を調達している。さらに店舗屋上に太陽光パネルを設置することで、店舗で使用する電力を100%再生可能エネルギー化した。“電気の地産地消”で、カインズ初のCO₂フリー店舗となった。
<店内掲示「カインズ壬生店」>
カインズは日本のホームセンターのリーディングカンパニーとして、2050年目標「まちごとカーボンゼロ」に資するべく、今後店舗を「まちのグリーン・防災拠点」として位置づけて取り組みを加速する。
カインズ店舗は、①「まちの発電所」としてまちのエネルギー自給率の向上・地域分散化に貢献する。②「まちのサスティナブルなくらしの発信拠点」として、暮らしのカーボンゼロ化に貢献する。③「まちの防災拠点・災害時の一時避難所/復旧拠点」として、まちの災害時レジリエンス強化に貢献する。
店舗のある地域の住民・取引先・自治体・NPO・学校などさまざまなステークホルダーと連携・共創しながら、「まちごとカーボンゼロ」の達成へ向けて取り組んでいく。
2023年1月には、カインズ本社がある埼玉県本庄市と東京電力パワーグリッド(株)熊谷支社による「ゼロカーボンシティ実現に向けた共創推進に関する連携協定」を締結した。2021年12月には、環境先進自治体である京都府亀岡市と「かめおか未来づくり環境パートナシップ協定」を締結し、資源循環の取り組みなどで連携する。2022年11月には、埼玉県朝霞市と環境対応も盛り込んだ「包括連携協定」を締結するなど、「くみまち構想」に基づき、自治体や企業と連携・共創し「まちごとカーボンゼロ」の達成に貢献していく。