アスクルnews｜｢同一輸送先への共同輸送に関する実証実験｣を実施

(株)アスクル(東京都江東区、吉岡晃社長)は、コクヨサプライロジスティクス(株)(大阪府大阪市、若林智樹社長)とともに、｢同一輸送先への共同輸送に関する実証実験」を実施し、結果を踏まえて本格運用を進めている。

この実証実験は、コクヨサプライロジスティクスによる「コクヨ社製品の納品輸送」とアスクルによる「アスクル物流センター間輸送」を一本化し、コクヨサプライロジスティクスが「アスクル物流センター間の輸送」も担う取り組みだ。

コクヨサプライロジスティクスからの輸送車両であるチャーター便にアスクル物流センター間の在庫移動(横持ち)商品を合積みすることで、両社の輸送車両を集約化した。また、従来はアスクル「ALP 福岡」の荷受けに両社の輸送車両が別々に着荷していたが、この取り組みにより 1台での納品が主となったため、荷受け作業工数が短縮され荷受けバースの占有時間の削減にも寄与し、全体の受入効率も向上した。

2021年9月から実証実験を開始し、2022年10月からは本格的稼働し、現在は合積みによる輸送効率の更なる向上を目指している。輸送車両を集約したことにより、CO2排出量18.7トンを削減、車両積載率9%向上を実現した。

近年、ドライバー不足やその労働負荷が問題視されている「2024年問題」への対策だけでなく、昨今の気候変動に対する課題にも取り組むことが物流に携わる企業にとって急務となっている。

従来、関西地域でコクヨサプライロジスティクスからアスクルへコクヨ社製品を納品するには、コクヨ「近畿 IDC」(大規模大阪拠点)からチャーター便を手配して一度コクヨ「九州 IDC」(小規模九州拠点)へ在庫輸送し、そこからアスクルの物流センター「ASKUL Logi Park 福岡」(以下「ALP 福岡｣)に納品をしていた。一方アスクルでは、日々の需要変動に応じ自社物流センター「大阪 DMC」から「ALP 福岡」へ在庫商品を移動する「物流センター間輸送」が発生し、路線便を手配して横持ち輸送を行っていた。今回、両社が最終的には同じ拠点「ALP 福岡」に向けて類似した輸送を行っていることに着目し、両輸送を共同で行うことで輸送車両を集約する実証実験の開始に至った。