ローソンnews｜脱炭素×レジリエンスに向け愛知県の店舗を改装･実証実験開始

(株)ローソン(東京都品川区、竹増貞信社長)は、「脱炭素×レジリエンス」の実現に向けた実証店舗として、愛知県名古屋市の「ローソン 中川野田二丁目店」を、12月1日(月)リニューアルオープンする（予定）。

この取り組みは、ローソンと(株)アイシン（愛知県刈谷市、吉田守孝社長）、MCリテールエナジー(株)（東京都千代田区、荒木敬幸社長）、中部電力(株)（愛知県名古屋市、林欣吾社長）、中部電力ミライズ(株)（愛知県名古屋市、神谷泰範代表取締役）の5社が、中川野田二丁目店で再生可能エネルギーを最大限に活用し、店舗のCO2排出量の削減と電力の需給調整、災害時のレジリエンス強化の同時実現を目指す実証実験を開始する。

店舗では、屋根上や店舗窓枠などに複数の太陽光発電設備を設置し、発電した電力を同店舗で消費する。また、発電した電力のうち消費することができない余剰電力を、駐車場に設置した蓄電池に貯めて夜間に消費することで、再エネ由来の電力を最大限に活用する。

このほか、冷蔵・冷凍ショーケースにガラス扉およびアクリル扉を取付け、消費電力量を削減することで、同店舗の年間消費電力量の14％程度を再エネ由来の電力で賄うとともに、省エネによる消費電力量とCO2排出量の削減を目指す。

さらに、災害発生で停電が発生した場合は、蓄電池に貯めた電力を同店舗内のPOSレジや一部設備（店内照明、コンセント等）に活用することで、有事の際の社会インフラとしての機能の維持（レジリエンス強化）につなげていく。

同取り組みで活用する太陽光発電設備には、屋根上設置型太陽光パネルおよびカーポート一体型の太陽光発電設備のほか、アイシンが提供するペロブスカイト太陽電池を採用。アイシンと中部電力は、同店舗でペロブスカイト太陽電池の設置方法の検討や発電効果の分析など、ペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた検証（フィールド実証）を実施しいく。

さらに、電力の需給調整に向けた取り組みとして、MCリテールエナジーが、同店舗に設置した蓄電池を活用し、デマンドレスポンス（以下「DR」）を実施する。DRは、天候により出力が左右される太陽光や風力などの再エネ電源の導入拡大が進む中、電力の需給状況や再エネの発電量に合わせて、需要家が電気の使い方を工夫する取り組みとなる。

本店舗では、MCリテールエナジーが蓄電池の充放電を遠隔で高精度・高速に制御することで、店舗従業員が機器操作を行うことなくDRに対応でき、電力の需給バランスの調整や再エネの利用拡大などに貢献することが可能となる。