イオンnews|第1Q 過去最高の増収も最終赤字/カジタク不正会計処理計上

イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)の2020年2月期の第1四半期は、同四半期としては8期連続で過去最高となる2兆1163億4900万円(前年同期比0.6%増)の営業収益となった。

営業利益は277億4500万円(30.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、43億4200万円(前年同期より109 億0100万円の減益)。最終赤字は、連結子会社のイオンディライト(株)の子会社である(株)カジタクで今春判明した過年度の不正会計処理を一括計上したことによる。その影響を除いた場合の営業利益は6.7%増の422億8900万円だ。

セグメント別営業利益はGMS(総合スーパー)事業とSM(スーパーマーケット)事業が消費マインドの冷え込みや天候不順による影響から減益、ヘルス&ウエルネス事業、ディベロッパー事業、国際事業は増益だ。


GMS事業は、営業収益7542億0800万円(前年同期比 100.4%)、営業損失は54億3400万円と前年同期より8億8400万円ふくらんだ。既存店売上げは、4月が気温の低下といった天候不順の影響で99.9%だったが、5月は101.1%まで回復している。

イオンリテール(株)は、営業収益5343億3100万円(前年同期比1.0%増)、営業損失46億4000万円、経常損失53億0100万円、純損失39億1000万円の赤字だ。イオンスタイル上麻生(神奈川県)、イオンスタイル幕張ベイパーク(千葉県)など4店舗を出店。食強化で売上げを確保したが、高粗利の衣料品の不調が響いた。

SM事業は、営業収益7920億7400万円(前年同期比99.2%)、営業損失は17億5300万円(前年同期より38億2400万円の減益)。競争激化によって収益を悪化させた。

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益2142億1200万円(前年同期比110.5%)、営業利益75億円(134.7%)と引き続き好調に推移している。

総合金融事業は、営業収益1153億0100万円(前年同期比108.4%)、営業利益165億2200万円(94.7%)。減益は販売促進強化によるもので計画的な進捗だとしている。

ディベロッパー事業は、営業収益926億0300万円(前年同期比104.5%)、営業利益 156億3700万円(119.1%)と好調。国内では3モールの増床、8モールのリニューアルを実施した。海外事業では、中国、アセアンともに増収増益だ。

サービス・専門店事業は、営業収益1816億5400万円(前年同期比92.2%)、営業損失77億4000万円(前年同期より143億4100万円の減益)。カジタクの不正会計一括処理の影響を除いたセグメント利益は68億0300万円(103.1%)の増益となる。

国際事業は、営業収益1168億8200万円(前年同期比101.6%)、営業利益16億9600万円(前年同期より15億3200万円の増益)と、収益は改善している。

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