PPIHnews|1月既存店ドンキ0.8%減、ユニー0.8%増/新型肺炎でマスク特需
(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都目黒区、吉田直樹社長)が (株)ドン・キホーテ、ユニー(株)、UDリテール(株)の3事業会社の1月業績を発表した。
■(株)ドン・キホーテ
既存店313店舗の売上高は99.2%、客数は98.4%と前年を下回った。客単価は100.9%でプラスに転じた。全327店舗の売上高は100.9%。
1月は正月休暇が前年と比べて1日少なく、客数に影響した。また、記録的な高気温で季節商品は苦戦したが、生活必需品需要が好調で他をカバーした。新型肺炎が報道され始めた下旬以降は、マスクなどのニーズが急速に高まった。
インバウンド消費は、春節効果もあって中国やASEANからの訪日客数が増加し、免税売上高は前年超えとなった。
商品動向を見ると、「家電製品」部門では、気温が高かったことで暖房器具は苦戦した一方、ドライヤーなどの理美容家電や、ワイヤレスヘッドホンが伸⻑した。「日用雑貨品」部門は、マスクや消毒ジェルなどの衛生用品に対するニーズが急上昇した。スタイリング剤などのヘアケア用品や⻭磨き粉などのオーラルケア用品を含む日用消耗品が好調だった。「食品」部門は、牛乳や冷凍食品などの日配品や、ウィスキーなどの酒類が牽引役となった。加工食品は珍味や米類およびドリンク類が高い伸び率を記録した。「時計・ファッション用品」部門は、タバコやカバン類が堅調となった。さらに、雨天日が多かったことで、レインコートやビニール傘などの雨具が売上げに貢献した。「スポーツ・レジャー用品」部門では、カー用品は軟調となった反面、お年玉需要を反映した玩具類は順調に売上高を伸ばした。
2月は14日(金)に「ドン・キホーテ潟上店(秋田県潟上市)」をオープンする。また、1日(土)に(株)橘ホールディングス(宮崎県宮崎市)の株式を取得したことにより、商業施設「ボンベルタ橘」および宿泊施設「エアラインホテル」が、グループに加わった。
■ユニー(株)
既存店156店舗の売上高は100.8%。客数100.6%、客単価100.1%。全162店舗の売上高は85.8%。
1月度は、初売期間1日減や、暖冬による季節商品のマイナス影響があったものの、「住居関連品」、「食品」は好調に推移した。
商品別では「衣料品」部門は、暖冬の影響で、ニット、手袋などの防寒衣料が苦戦する一方で、⻑袖シャツやベルトなどの男性向けビジネス衣料や、スニーカーなどの靴類が伸⻑した。「住居関連品」部門は、フライパンや鍋などの台所用品やドライヤーなどの美容家電が好調だったことに加え、月後半は新型肺炎の影響で、マスクや消毒・除菌関連商品が売上げに大きく貢献した。「食品」部門は、相場安の影響で野菜や果物が苦戦したが、鮮魚、精肉などは伸⻑した。また、レトルト食品やお菓子などの加工食品が好調だった。
■UDリテール(株)
1月はダブルネーム業態転換店はなかった。2月は11日(火)に「アピタ小牧店(愛知県小牧市)」をダブルネーム業態にリモデルした。