オイシックスnews|第1Qコロナ禍で売上高231億円42%・営業利益282%増
オイシックス・ラ・大地(株)(東京都品川区、高島宏平社長)が2021年3月期第1四半期の決算を発表した。
売上高231億3200万円(前年同期比42.2%増)、営業利益20億7600万円(282.3%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費)24億1900万円(220.3%増)、純利益11億8400万円(337.9%増)の二桁増収・三桁増益だ。
営業利益率は9.0%。
コロナ禍のなか、外出自粛ムードの高まりによる食材宅配サービスの需要が増加している。同グループは、食を支えるインフラ企業として安定的なサービス提供を最優先の経営課題として捉え、十分な出荷キャパシティや商品サプライの確保に取り組んでいる。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を経て、お客の家庭での食の在り方が大きく変化するなか、「健康・免疫意識の高まり」「家庭での食事頻度の増加」など新しいニーズに対して、価値提案が出来るよう迅速なサービスの提供を実施している。
オイシックス・ラ・大地は、2018年2月に会員制食品宅配事業において約30年の歴史をもつ「らでぃっしゅぼーや(株)」の全株式を取得し、同社を子会社化した。両社のシナジーを最大限に発揮するため、同年10月には合併による経営統合を行い、成長市場である食品EC市場において、既存サービスの「Oisix」および「大地を守る会」に、「らでぃっしゅぼーや」を加えた3ブランドの独自性・競争優位性の確立に取り組んでいる。
「Oisix」 事業では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う宅配需要の急増によって出荷キャパシティが逼迫した。そのため、既存顧客を優先して新規顧客獲得を一時的に休止したが、4月末から段階的に新規顧客獲得を再開した。会員数は、前連結会計年度末の2020年3月末の23万9837人から、2020年6月末には25万2303人へと増加している。
また、外出自粛により冷凍食品やストック品などの売上げが好調に推移したことから、家庭内での食事頻度が増加した。これに対して、ランチ特集や外食支援販売(おうちレストラン)など、お客のニーズに沿った多数の販売施策を実施した結果、既存会員を中心に購買頻度と単価が大きく上昇し、売上げ増に寄与した。売上高112億6500万円(前年同期比35.6%増)、セグメント利益23億6700万円(153.5%増)。セグメント利益が大幅に増加したのは、キャパシティ逼迫による新規顧客獲得の休止により、新規販促費が大幅に未消化となったため。
「大地を守る会」事業では、“ちゃんとした食生活” というコンセプトのもと、会員再拡大を図っている。Oisix が新規顧客獲得を休止している間、優先的にサービス案内を行ったこともあり、新規会員獲得が順調に進捗した。会員数は、前連結会計年度末の2020年3月末の3万7127人から、2020年6月末には4万3941人へと大きく増加した。また、シニア層の健康意識の高まりに対し、健康・免疫コンテンツの露出強化などを行った結果、既存会員を中心に、購買頻度・単価ともに大きく上昇した。売上高36億3600万円(40.6%増)、セグメント利益6億3700万円(72.4%増)。
「らでぃっしゅぼーや」事業では引き続き、定期宅配サービスのオペレーション改善施策を実施している。Oisix が新規顧客獲得を休止している間、優先的にサービス案内を行ったこともあって、こちらも新規会員獲得が順調に進捗した。会員数は、前連結会計年度末の2020年3月末の5万6935人から、6月末には6万2515人へと大きく増加した。
また、家庭での料理頻度が増加したことに対し、子どもと一緒につくる手料理Kit の販売など、料理が楽しくなる商品やサービスの展開を強化した結果、既存会員を中心に、購買頻度・単価ともに大きく上昇した。売上高47億2100万円(25.2%増)、セグメント利益8億9900万円(30.6%増)。