バローnews|第3Q営業収益8.5%・経常利益93.9%の増収増益

(株)バローホールディングス(岐阜県恵那市、田代正美会長兼社長)が2021年3月期第3四半期の業績を発表した。

営業収益5535億8300万円(前年同期比8.5%増)、営業利益232億1000万円(101.1%増)、経常利益251億6400万円(93.9%増)、当期純利益131億4800万円(108.4%増)と大幅な増収増益だ。

営業利益率は4.2%、経常利益率は4.5%。

営業自粛により会費収入が減少したスポーツクラブ事業で減益となったが、マスク・除菌関連商品や巣ごもり需要の拡大に対応したスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターの主要3事業で、既存店売上高の伸張により経費率が低減するとともに、売上総利益率の改善も進んだことから、グループ全体で増収増益となった。

なお、特別損失として営業自粛による損失7億0200万円を計上している。主にスポーツクラブ事業で6億0200万円、ペットショップ事業でも入居する商業施設が休業要請を受けたことから、9900万円を損失計上している。

主力のスーパーマーケット(SM)事業は、営業収益3019億1300万円(6.9%増)、営業利145億2400万円(102.9%増)の増収増益だ。

SM事業では、来店動機となる強い商品・カテゴリーをもつ「デスティネーション・ストア」への転換を目指し、特徴あるカテゴリーを前面に打ち出しながら、商品力の向上を図った。(株)バローでは17店舗を改装し、生鮮部門を際立たせた売場に変更するとともに、販売促進策をEDLP(エブリデー・ロー・プライス)に切り替えた。

強い商品力を活かす売場づくりとともに、専門的な商品知識・販売技術をもつ人材を育成・処遇する「マイスター制度」の運用、青果の箱売りや鮮魚の対面販売、惣菜・ベーカリーへのオープン・キッチン導入など、販売力向上への各種施策の効果が見られた。

2つのブランド「valorselect(バローセレクト)」、「valorplus(バロープラス)」としてリニューアルしたプライベートブランド(PB)は、パッケージを一新して統一感と訴求力を高めた。

また、移転増床した「大垣プロセスセンター」(岐阜県大垣市)には、安定した品質を保持する機械設備を導入し、品質と生産性で店舗販売を下支えしている。

(株)アークス、(株)リテールパートナーズとの間で資本業務提携を締結した新日本スーパーマーケット同盟では、共同調達・共同販売、競合他社との品質の違いを明確に打ち出した3社専用惣菜を導入するなど、継続的な取り組みを進めている。

4月に子会社化した有限会社大和ストアーの1店舗を含む4店舗を新設したが、5店舗を閉鎖した。12月末の店舗数はグループ合計で297店舗となった。

ドラッグストア事業も営業収益1148億8400万円(10.4%増)、営業利益30億6500万円(23.2%増)と大幅増収増益だ。

新型コロナウイルス感染予防の観点からマスク・除菌関連商品の販売が継続して好調だった。また、巣ごもり需要に対応する食品・日用品も大きく伸張したことから、既存店売上高が4.5%増加した。前期から当期にかけて開設した店舗も増収に寄与したほか、経費率の低減がさらに進み、事業全体で増益となった。

10月に有限会社アオイ薬局を子会社化し、同社の2店舗を含む31店舗を新設したが、5店舗を閉鎖した。12月末時点の店舗数はグループ合計442店舗(うち調剤取扱い121店舗)となった。

ホームセンター(HC)事業の営業収益は980億1200万円(15.3%増)、営業利益は63億5200万円(124.5%増)。

建築資材、工具・金物、農業資材の専門商材に加えて、巣ごもり需要に対応した園芸用品、DIY用品、住居用品、ライフスタイルの変化により需要が拡大したアウトドア用品、自転車用品の販売が好調に推移するとともに、オンライン販売も大きく伸張した。

(株)ダイユーエイト、(株)ホームセンターバロー、(株)タイムの3社で既存店売上高が7.6%増加するなど、好調な売上高に支えられて、経費率が低減し、事業全体で増収増益となった。6店舗を新設し、2店舗を閉鎖した。12月末時点の店舗数はグループ合計152店。

スポーツクラブ事業は営業収益66億3800万円(35.5%減)、営業損失16億1500万円(前年同期は営業利益2億8400万円)となった。

休業要請を受けて最大181店舗で営業を自粛し、6月5日に全店舗で営業を再開した。休業期間中はオンライン・レッスンを無料配信して会員維持に努め、7月からの有料配信サービス展開に向けて準備を進めた。12月には新規事業として、既存店舗「スポーツクラブアクトスWill_G瀬戸菱野」(愛知県瀬戸市)内に運動特化型デイサービス「アクトスリ・バースジム瀬戸菱野」を開設した。

月会費を抑えたフィットネスジム「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」を8店舗(全てフランチャイズ運営)新設したが、一方で7店舗(うちフランチャイズ運営1店舗)を閉鎖した。12月時点の店舗数はグループ合計193店舗(うちフランチャイズ運営57店舗)となった。

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