フジnews|第3Q営業収益5779億円144.2%増・経常利益1.2%減
(株)フジ(愛媛県松山市、尾﨑英雄社長)が2023年2月期第3四半期の決算を発表した。
営業収益は5778億8200万円(前年同期比144.2%増)、営業利益は53億3900万円(9.4%増)、経常利益は68億3700万円(1.2%減)、四半期純利益は62億3800万円(39.4%増)だった。
営業利益率は0.9%、経常利益率は1.1%。
(株)フジ・リテイリングは「最新基準の店舗づくり」を掲げ、愛媛県と広島県を重点エリアと定める出店計画を進めており、11月にフジ古川椿店(愛媛県松山市)をオープンした。既存店では、安全と安心が確保された快適な買物環境の追求、デジタル化の推進、多様化ニーズへの対応など店頭の利便性と競争力向上を目指す既存店活性化計画を進めている。9月にフジ南久米店(愛媛県松山市)、10月にフジ広見店(愛媛県北宇和郡鬼北町)、11月にフジグラン石井(徳島県名西郡石井町)を改装した。
食料品は、競争力を向上すべく安さへの対応を継続した。また、回復基調にある外出・旅行需要などへ対応すべく、行楽商材、ごちそうメニュー、手土産などの販売に注力した。さらに、エネルギー価格上昇を背景にした、家庭での節電や調理時間節減への意識の高まりに対し、加工度の高い調理品や半調理品の品揃えを拡充するなど、新たな需要変化の対応に注力した。
事業の拡大に取り組む移動スーパーは、前四半期までの7店舗に加え、9月にフジ宇和島店(愛媛県宇和島市)、フジグラン緑井(広島市安佐南区)、フジ長門店(山口県長門市)、11月にフジグラン重信(愛媛県東温市)で新たにサービスを開始し、合計38店舗を拠点に69台207ルートでサービスを提供している。以上の取り組みにより、食料品売上高は前年同期比2.8%増、移動スーパー事業売上高は前年同期比36.1%増と堅調に推移した。
コロナ禍で市場が縮小した衣料品と住居関連品は、「安さ」「健康と美」「環境配慮型」などをテーマに商品構成の見直しを行うとともに、レイアウト変更などによる既存店の活性化に取り組んだ。季節商品や外出関連商品の回復に加え、全国旅行支援の後押しを受け、旅行関連品が堅調に推移したこともあり、衣料品売上高は4.3%増、住居関連品売上高は0.02%増と緩やかな回復基調を維持した。加えて、テナント売上高も、飲食店やアパレル店を中心に回復基調となった。
フジ・リテイリングの子会社である(株)フジマートは、9月にピュアークック東雲店(広島市南区)を改装した。
マックスバリュ西日本(株)では、兵庫県西部、岡山市、広島市、山口県、香川県、山陰エリアを中心とする出店計画と既存店の活性化に加え、移動スーパーや eコマースをはじめとするノンストア事業の確立に向けた取り組みを進めている。
移動販売では、9月にマルナカ新土庄店(香川県小豆郡土庄町)、10月にマルナカ奈半利店(高知県安芸郡奈半利町)、11月にマルナカ院庄店(岡山県津山市)、マックスバリュ平生東店(山口県熊毛郡平生町)で新たに開始し、これまで9県19店舗を拠点に29台の専用車両で展開しており、日常の買物が困難な山間部や島しょ部の地域を中心に事業を拡大している。11月には、かねてより移動販売を行っていた広島県廿日市市の中山間部にある浅原地区の浅原交流会館に無人店舗を出店した。
新規出店では、前四半期までの3店舗に加え、9月にマックスバリュ今市店(島根県出雲市)、10月にマルナカまんのう公文店(香川県仲多度郡まんのう町)、ザ・ビッグ淀江店(鳥取県米子市)をオープン、既存店では、前四半期までの9店舗に加え、9月にマックスバリュエクスプレス北条店(兵庫県姫路市)、マックスバリュ山田店(山口県下松市)、11月にマルナカPCレインボー店(香川県高松市)の3店舗を改装した。一方、9月にマルナカ丸亀店(香川県丸亀市)、10月にマックスバリュ伊川谷店(兵庫県神戸市)、11月にマックスバリュ矢野店(広島県広島市)を閉店した。
通期は、営業収益7740億円(141.2%増)、営業利益139億円(88.5%増)、経常利益160億円(60.9%増)、当期利益58億円(47.3%増)を見込む。