ヤマザワnews|売上高994億円・経常9億円0.9%/年商1000億円割り込む
(株)ヤマザワ(山形県山形市、古山利昭社長)は2023年2月期の本決算を発表した。売上高は994億5700万円、営業利益は7億1000万円、経常利益は9億2800万円、純利益は1億1200万円となった。
2013年2月期以来、維持してきた年商1000億円以上を割り込んだ。「収益認識に関する会計基準」等を適用しているため、各項目での対前年増減率を記載していない。
営業利益率0.7%(1.0%)、経常利益率0.9%(1.0%)。( )は前年数値。
ヤマザワでは2025年2月期を最終年度とする3カ年の第3次中期経営計画を策定している。今期は初年度にあたる。第3次中期経営計画における重点課題として、顧客の創造、新たな生産性の獲得、サステナビリティ、人材の育成、組織風土改革、組織基盤整備を掲げる。
「地域に愛される、健康元気な100年企業を目指す」というグループビジョンを達成するために 、『チャレンジ“100”~100年企業に向けてスタートアップ~』をスローガンとし、全社一丸となって各施策の実行及び検証を行ってきた。
スーパーマーケット事業では、営業面で既存店の販売力強化に注力した。バイヤーこだわりの商品・企画を、テーマに沿った提案・売場づくりで全店をあげての販売強化で、売上と利益の最大化に取り組んだ。
「今週の一品」と称して、週単位・単品での売込み企画を実施し、また、旬・トレンドに対応した部門横断的な企画設定、顧客のニーズ・食シーンに合わせた部門横断的な集合陳列を行うことに努めた。また、集客・価格戦略として、平日強化のためのポイント販促の継続実施、単品ディスカウントに偏らないバランスのとれた価格設定に努めた。
加工食品や日用品を中心に商品を厳選した「スペシャルプライス」・「パワープライス」・「ロングランプライス」といった期間ごとに異なる買い得商品を継続的に重点販売し、買上点数増を図った。グループ独自の電子マネー機能付きポイントカード「にこかカード」の利用拡大のため、チャージ機利用による特典付与等の販促活動を継続的に実施した。
移動スーパー「とくし丸」事業はヤマザワが山形県内で10台、よねや商事が秋田県内で9台稼動させている。
設備投資では、よねや商事は2022年11月に「よねや南店」(秋田県横手市)、既存店舗を閉店(2022年2月)して同敷地へ新設開店した。また、ヤマザワでは2022年12月に「中山店」(山形県東村山郡中山町)、2023年2月に「長岡店」(山形県天童市)を、スクラップ&ビルドにより開設した。両店はヤマザワの大型店として最新の設備を導入し、レイアウト・品揃えの刷新を行った。
既存店活性化では、ヤマザワが2022年6月に「堀川町店」(山形県米沢市)、同年7月に「尾花沢店」(山形県尾花沢市)、同年9月に「塩釜中の島店」(宮城県塩釜市)、同年10月に「東大町店」(山形県酒田)の改装を実施した。よねや商事では、2022年9月に「浅舞店」(秋田県横手市)、同年10月に「双葉店」(秋田県横手市)を閉店した。
期末店舗数は、ヤマザワの店舗が山形県内42店舗、宮城県内19店舗、よねや商事の店舗が秋田県内8店舗となり、スーパーマーケット事業の合計店舗数は69店舗。スーパーマーケット事業の売上高は865億5300万円。
ドラッグストア事業は、地域の顧客の「生活の質」の向上と快適な生活をサポートするべく、プレミアム商品の育成、デジタル販促の強化に取り組んだ。新型コロナウイルス感染症拡大により、抗原検査キット、感冒薬、解熱鎮痛剤、マスクなどの売上げが伸長した。
設備投資では、2022年8月に「調剤薬局荒井店」(宮城県仙台市)を新設、2022年12月に「ドラッグ中山店」(山形県東村山郡中山町)のスクラップ&ビルドを実施した。この結果、ドラッグストア事業の売上高は128億9700万円。
2024年2月期は上期に「川西メディカルタウン店(仮称)」(山形県東置賜郡川西町)の新規出店、下期に「東根蟹沢店」(山形県東根市)の新規出店を予定する。併せて、既存店活性化のための改装を積極的に行う。
また、その他、惣菜および日配商品を開発製造および納品を担当するサンコー食品において新デリカセンター稼働を予定する。
2024年2月期の売上高は1030億円(対前年増減率3.0%増)、営業利益6億5000万円(8.5%減)、経常利益7億円(24.6%減)、当期純利益1億6000万円(42.1%増)を見込む。