ファーストリテイリングnews|売上高1兆8619億円/過去最高業績を達成

(株)ファーストリテイリング(山口市、柳井正社長)の2017年8月期の連結業績は過去最高の業績となった。
売上収益が1兆8619億1700万円(前期比4.2%増)、営業利益が1764億1400万円(38.6%増)、税引前利益は1933億9800万円(114.3%増)、純利益は1192億8000円(148.2%増)。

また売上総利益率は前期比で0.4ポイント改善し、グループ全体で進めている経費削減対策によって売上販管費比率も同0.4ポイント改善した。その他収益費用には、為替差益21億円、減損損失93億円などを計上している。期末の為替レートが期初に比べて円安になったことから、長期保有の外貨建資産などの換算額が増加し、金融損益に為替差益133億円を計上している。

ただし主力の国内ユニクロ事業の売上収益は8107億円(1.4%増)、営業利益は959億円(6.4%減)と増収減益だった。それでも通期の既存店売上高(Eコマース含む)は、客数増により、1.1%プラスとなった。またEコマースの販売は通期で15.6%増加し、売上構成比も6.0%を占めるまでに拡大している。

海外ユニクロ事業は、売上収益7081億円(8.1%増)、営業利益は731億円(95.4%増)と、営業利益はほぼ倍増している。各エリアで値引きを抑えた商売に転換したことで、売上総利益率が大幅に改善したことと、経費削減の効果、米国の赤字が半減したことによって増収増益になった。

グローバルブランド事業の売上収益は3401億円(3.5%増)、営業利益は140億円(47.5%増)の増収増益。増益要因は、セオリー事業が大幅な増益になったこと、J Brand事業の減損損失が縮小したこと。

そしてジーユー事業。通期の売上収益は1991億円(6.0%増)、営業利益は135億円(39.0%減)。好調な商品に欠品による機会ロスが生じた一方で、想定したほどのヒットにならなかった商品もあったため、既存店売上高は通期で3%のマイナスになった。また円安による原価率の上昇で売上総利益率が低下、売上販管費比率が上昇したため、営業利益は減益になった。

海外ユニクロ事業が大幅な増益となり、グループ全体の業績を牽引した。同社は、「情報製造小売業」として世界No.1のアパレル小売り企業となることを中期ビジョンに掲げている。中でも海外ユニクロ事業、ジーユー事業の拡大に注力する。その1つの柱であるジーユー事業の増収減益は課題だろう。

2018年8月期はさらに過去最高となる営業収益2兆500億円(10.1%増)、営業利益2000億円(13.4%増)、当期利益1200億円(0.6%増)を計画する。

検索ワード:ファーストリテイリング ユニクロ ジーユー

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