スギnews|てんかん患者向け支援サービス会社を子会社化
スギホールディングス(株)(愛知県大府市、杉浦克典社長)、2025年9月1日付けで、てんかん患者向けのデジタル支援サービスを手掛ける事業会社ノックオンザドア(株)を子会社化した。9月1日付けで同社の全株式を取得した。
スギホールディングスは次の3つの領域での展開をする。
(1)てんかん領域における患者支援サービスをグループ薬局で展開
国内に約100万人と推定されるてんかん患者数から診療・服薬支援のニーズは高いと見込まれている。てんかん領域において患者・医療機関の高い利用率を誇るnanacaraを活用した治療支援サービスをグループ薬局(主に病院門前タイプ)に展開することで、てんかん領域におけるスペシャリティ医薬品の処方箋の応需を強化する。
(2)他の難病・希少疾患領域への拡張
今後拡大が見込まれるスペシャリティ医薬品市場において、てんかんをモデルに、認知症、ALS、パーキンソン病など他の難病・希少疾患領域へ対象を広げる。ノックオンザドアと連携して新たなアプリやデジタルサービスの開発を進め、グループの店舗網と医療ネットワークを活用した展開で、スペシャリティ医薬品調剤のシェア拡大を図る。
(3)医療DXの推進による新たな成長領域の開拓
次世代の医療を見据え、PHR(Personal Health Record:個人健康情報)を活用した診療支援や服薬管理のデジタル化を推進する。これにより、医療現場の効率化と質向上を支援するとともに、製薬企業との協業による患者支援プログラムの共同開発・運用や、自治体との連携による重症化予防支援事業など、新たな事業を展開する。
ノックオンザドアは、2018 年に創業。てんかん・認知症・ALS などの難病・希少疾患領域において、医療関係者や企業と連携しながら、患者および家族の治療や日常生活を支える「患者支援プラットフォーム」を開発・展開している。てんかん発作の状況を記録・共有できるスマートフォンアプリ「nanacara」は、累計ダウンロード数が3万7000件を超え、小児難治性てんかん領域において約33%のシェアを有している。
また、専門医が患者様の発作記録をもとに診療支援を行えるクラウド型サービス「nanacara for Doctor」は全国約300の医療機関に導入され、450名以上の医師に活用されるなど、全国の医療現場での活用が広がっている。