ファーストリテイリングnews|水使用量大幅削減のジーンズ加工新技術開発

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)は、「JEANS INNOVATION CENTER」(ジーンズイノベーションセンター)で、加工工程の水使用量を削減する技術を開発した。

ジーンズイノベーションセンターは、ファーストリテイリングが2016年11月に、米国カリフォルニア州ロサンゼルスに設立したジーンズの研究・開発を行う専門施設だ。新技術の開発で、2017年メンズレギュラーフィットジーンズと比較して、最大99%、平均90%以上の水の削減が可能になる。

この先進技術は、ナノバブルやオゾンでジーンズを洗うウォッシュマシーンと、ジーンズデザイナーの熟練技術をかけ合わせることで誕生した。品質やデザインを保ちながら、従来の生産方法に比べて、加工工程の水使用量を大幅に削減する。

削減量は、2020年に生産予定の約4000万本のジーンズで試算すると、従来の生産方法に比べて約37億リットル。これは国際基準プールの容積で換算すると約1500杯分に相当する。国際基準プールとは、長さ50メートル、10レーン(1レーンの幅は2.5メートル)、水深2メートルで、1杯当たり250万リットルに該当する。

また、加工工程で使用する軽石を半永久的に使える人工石に変えることで、水質汚染を軽減。さらに、伝統的な生産方法では手作業で行ってきた「擦り」の工程に、レーザー機械を導入することで、工場従業員の負担も軽くなる。

2018年秋冬シーズンから、ユニクロのメンズレギュラーフィットジーンズと、ロサンゼルス発のプレミアム・デニムを中心とするコンテンポラリーブランド「J Brand」のサステナブル・カプセル・コレクションに導入する。

2019年には、新技術活用の両ブランドは、ジーンズ全生産量の約3分の1に当たる約1000万本を生産することになる。また、2020年までにはグループ傘下の全ブランドに拡大する。

技術の詳細は、2019年初頭に発表予定だ。

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