6月百貨店統計|売上高0.9%減で3カ月連続/悪天候による客数減が響く
6月の「百貨店売上高概況」が日本百貨店協会から発表された。調査対象店舗は78社215店で、5月と変わらず。
6月の売上高は4789億7417万円、前年比は0.9%減と3カ月連続で前年を下回った。
中旬以降の低温多雨に加え、月末の台風など悪天候による集客減が響いて、主力の夏物商材が苦戦した。同時期開催のクリアランスセールは盛り上がりに欠ける結果となった。
顧客別では、94.1%を占める国内市場は1.0%の減収だった。一方でシェア5.9%のインバウンドは円高基調にあるものの、0.6%増の283億円。5カ月連続で伸長した。購買客数1.4%の減少を購買単価2.1%の増加で補う形で推移した。
「主要10都市」は0.4%減。福岡2.5%、大阪2.3%、名古屋1.4%、京都0.6%、広島0.2%と5都市が前年を上回った。神戸▲2.1%、仙台▲1.5%、横浜▲1.4%、東京▲1.3%、札幌▲0.6%の5都市は前年割れした。
10都市を除く地区は2.8%減、26カ月連続でマイナスだ。地方都市の百貨店は厳しい環境が続く。8地区中、北海道1.6%、近畿0.4%、四国0.9%の3地区が増収、関東▲4.0%、中国▲4.4%、東北▲2.8%、九州▲3.2%、中部▲1.5%の5地区は減収となった。
商品別では、ラグジュアリーブランドが好調だった身のまわり品が、0.6%増と3カ月ぶりにプラスに転換した。雑貨1.7%増は5カ月連続で増。化粧品0.2%増に加えて、美術・宝飾・貴金属8.9%増が牽引した。
衣料品▲1.7%は、前月より0.8ポイント改善したものの、天候与件で盛夏物が振るわずマイナス基調で推移した。紳士服・洋品0.2%はプラスに転じた半面、主力の婦人服・洋品▲1.7%が苦戦した。食料品▲1.4%は2カ月連続減だが、菓子と惣菜は引き続き好調だ。
中元商戦前半は、WEB受注が二桁増の店舗もあり、堅調な滑り出しを見せている。