6月スーパーマーケット統計|既存店97.4%/総売上高9585億円1.5%減

一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が6月の販売実績速報値を発表した。

3団体の会員企業270社、8341店舗の集計。総売上高は9585億8375万円で前年同月比98.5%。既存店は97.4%だった。内食需要の一巡や外食需要に一部流れたことが要因。また今年の6月は気温が高く、梅雨明けもあったが、猛暑の為に午後時間帯の来店が鈍ったことも一因となった。食品合計は8663億8375万円で前年同月比98.1%。既存店は97.0%。食品の内訳は、生鮮3部門合計は3225億1096万円で96.9%(既存店95.7%)。
青果が1318億9402万円で97.7%(96.6%)。相場高であったが、客数減と買上げ点数減により低迷。オクラ、ショウガなど涼味野菜やカットフルーツが動いたがカバーには至らなかった。
水産が799億8537万円で94.7%(93.4%)。かつおなどは堅調だったが、サーモンなどの輸入魚介や刺身が伸び悩み、アサリは産地偽装問題が影響し、動きが鈍かった。

畜産が1106億3157万円で97.7%(96.4%)。国産牛が堅調だったが、輸入牛が価格高騰により売上げが伸び悩んだことや猛暑による家庭内での焼肉が避けられたことから、サラダ、冷しゃぶ用への豚肉や鶏肉への消費のシフトが見られた。

惣菜は985億5050万円の101.7%(100.2%)。猛暑のため、調理を回避する傾向から好調だった。日配は1940億4988万円で99.0%(97.9%)。パンは値上げにより単価上昇となったが、キムチ、牛乳、チーズ、バターなどの発酵食品、乳製品が昨年の反動から減少となった。

一般食品は2512億7240万円で97.6%(96.7%)。ペット飲料やそうめんなどの涼味商材は好調だったが、家のみ需要の一巡により酒類の売上げも落ち着いた。非食品は713億921万円で101.0%(101.2%)。マスクやハンドソープなどの衛生用品、紙コップや割り箸など行楽用品は堅調であったたが、殺虫剤や夏物商材の動きは下旬まで動きが鈍かった。その他が208億3017万円で91.5%(92.6%)。

エリア別では関東地方が97.9%(96.6%)、近畿地方が96.0%(95.4%)が前年同月を大幅に下回った。行動制限が解除されたことにより、地方への人の動きが戻ったことで都市部の落ち込みが目立った。また店舗規模別では「1~3店舗」が苦戦し、「51店舗以上」の企業が好調となる場合があったが、今年の5月に続き、6月もあらゆる規模でも落ち込みがあった。1店舗平均月商は1億1492万円、売場1㎡当たり売上高は7.0万円。統計発表の会見でAJSの中村伸一郎常務理事は現状と今後について「仕入れの高騰や新型コロナ感染者の再拡大など今までにない状況を迎え、予見が難しいが、経営課題を整理して会員企業間の情報交換を密にして対応したい」と語った。

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧