9月スーパーマーケット統計|既存店2.2%減/総売上高9609億円0.8%減
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が9月の販売実績速報値を発表した。3団体の会員企業270社、8341店舗の集計になる。
総売上高は9608億5263万円で前年同月比全店は99.2%。既存店は97.8%だった。
食品合計は8884億6388万円で98.6%、既存店は97.6%。生鮮3部門合計は、3303億4233万円で95.0%だった。
青果が1393億5529万円で94.1%。
内食需要の落ち着きによる買上点数の減少や前年相場高からの反動が加わり不振となった。高めの気温によりサラダ関連野菜が好調だったが、単価は下落し不振となった。鍋関連野菜も気温が高く動きが鈍かった。国産果物類は梨や桃が比較的好調に推移したが、ぶどうや柿は伸び悩んだ店舗が多かった。輸入果実は円安もあり価格高騰の影響で不振となった。
畜産が1129億0905万円で97.4%。
内食需要の低下や値上げの影響で加工肉が低迷しているほか、外食機会の増加により買上点数減となった店舗が多くなった。牛肉は連休の天候不順の影響を受けた店舗が多く、国産、輸入共に不振。豚肉は国産が価格高騰で不振。安価な鶏肉は比較的動きがよかった。
水産が780億7799万円で93.2%。
燃料費や養殖飼料等高騰による相場高や、台風による不安定な水揚げ、サーモンなど輸入魚の価格上昇が続き不振となっている。刺身類も原材料の高騰により販売に苦心している。高い気温により鍋関連商材の動きも悪く、家飲み需要の減少により、塩干類も点数減で厳しい状況が続いている。
惣菜は1048億6256万円の100.7%。
行楽需要やイベント再開などによる予約販売が回復し、米飯類、おつまみ類の動きがよかった。調理油の値上げの影響で、揚げ物類、中華惣菜を中心に引き続き好調となった。一方で、外出機会の増加や値上げの影響で寿司類は不振となった。気温上昇により、涼味商材は堅調に推移した。原材料や資材の値上げが続き、利益を圧迫する状況が続いている。
一般食品は2556億0706万円で99.5%。
値上げや、家庭内の食事需要の縮小による販売数量減を指摘するコメントが多かった。高い気温により飲料が、行楽需要回復により菓子類が好調となった。米類は相場安が続くが買上点数は伸びず不調が続く。一部の店舗では、酒類に値上げ前の駆け込み需要がみられたが、家飲み需要の減少で低迷した店舗もあった。
非食品は540億9614万円で98.2%。
マスクや除菌関連などの衛生用品が好調に推移した。気温が高めに推移し、殺虫剤、紙コップや割り箸などの行楽、アウトドア関連も好調に推移した。洗剤などの家庭用品は不振となったが、トイレットペーパー、キッチンペーパーなどの紙製品は値上げの影響で好調に推移した店舗が多かった。前年値上げ前に駆け込み需要のあったタバコには反動減がみられた。
最後に、その他が182億9306万円で94.1%だった。
エリア別では都市部の関東地方が96.0%、近畿地方が97.1%と、前年同月を下回った。また店舗規模別でも、すべての規模で前年同月を下回り、苦戦している。
1店舗平均月商は1億1520万円、売場1㎡当たり売上高は7.0万円。