7月外食統計|全店売上高8.7%増/猛暑で冷たいメニューなど好評
(一社)日本フードサービス協会(東京都港区、久志本京子会長)が2025年7月度の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は234社、店舗数は3万7000店舗。このうちファーストフードは2万1213店舗で、全体の57.8%を占める。
7月の外食全体の売上げは前年同月比108.7%、店舗数は100.8%、客数 104.4%%、客単価は104.0%だった。7月は引き続き「記録的な高温」となり、冷たいメニューやビール類などが好評となったほか、月後半は夏休みの行楽需要なども好調だった。猛暑の影響は各社まちまちで、シニア層の客足はマイナスとなる一方で、「涼を求める」外食動機の増加や夏休みの行楽需要もあり、大型商業施設立地の店舗では安定した集客につながった。
ファーストフード業態の売上げは109.7%。「洋風」は、スパイシーな季節メニューや期間限定メニュー、コラボ商品が好調で、売上111.8%。「和風」は、引き続き客数が弱かったが、猛暑日の割引クーポンや新規投入した麺類メニューの人気が続き、売上110.0%。「麺類」は、猛暑で冷たいメニューの投入が好調となり、売上108.7%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、客数は引き続き弱いものの、夏休みに入り集客改善したところもあり売上103.0%となった。
ファミリーレストラン業態の売上げは107.6%。猛暑の影響は各社まちまちだが、かき氷などの季節メニューに各社力を入れたほか、地域別の販促を展開して集客したところもあり、「洋風」は売上108.1%。「和風」は、土用の丑の日のうなぎフェアなどにより売上109.4%。「中華」は、各種キャンペーンの好調や店舗数増で、売上107.9%。一方、客数の伸び悩みが続く「焼き肉」は、猛暑が客足にマイナスとなるところもあったが、単価の上昇により102.4%となった。
パブ・居酒屋業態の売上げは103.7%。猛暑で各社ビール類の販売が好調なほか、客数も前月より改善傾向が見られた。
ディナーレストラン業態の売上げは105.3%。インバウンド需要の勢いは落ち着いたが、引き続きお得感のある平日ランチメニューが好評だった。
喫茶業態の売上げは111.6%。 引き続き客単価の上昇が売上を押し上げているが、夏のドリンク類投入のほか各社販促キャンペーンを打ちだしたことで好調だった。