業態別11月の売上概況。既存店はコンビニ・百貨店▲、SM・GMS○
年末商戦を控えた11月の業態別売上高概況。
まず第1に、コンビニエンスストアは、全店売上高が前年同月比プラス2.8%だが、既存店はマイナス1.7%。 売上高は全店で8009億5000万円、既存店で7269億1900万円。
店舗数は前年比プラス5.2%と依然好調で、5万1720店。この店数がモノを言う世界。
来店客数は全店でプラス2.4%の13億3963万人だが既存店はマイナス1.8%。
平均客単価は全店ベースで597.9円のプラス0.4%で、既存店もプラス0.2%。
部門別にみると、構成比35.0%の日配食品が既存店売上高が前年比でマイナス0.5%。
27.6%の加工食品がマイナス1.5%、32.6%を占める非食品もマイナス4.3%。
しかし構成比4.8%のサービスが健闘してプラス8.3%。
日本フ ランチャイズチェーン協会による大手コンビニ10社の数値。
第2はスーパーマーケットの販売統計。
こちらは日本スーパーマーケット協会、新日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会の285社の集計数値。
全店の総売上高は7986億4877万円で前年同期比がプラス2.5%、既存店はプラス0.7%。
食品合計は6981億9225万円で前年比プラス3.2%、既存店1.2%プラス。
非食品は712億2671万円で前年比マイナス2.5%、既存店マイナス3.1%。
食品スーパーマーケットは三つのキーワードを発表した。
1. 青果相場安
2. 気温上昇
3. 前月より休日が一多い(3連休2回)
第3は日本チェーンストア協会の60社、9337店の調査。
総販売額は1兆858億円で、前年同月比プラス1.3%、既存店プラス0.7%。
部門別販売額は、食料品6733億円でプラス2.9%、既存店プラス0.9%、
衣料品1102億円でマイナス7.4%、既存店も同じくマイナス7.4%。
住関品は2305億円でプラス0.6%、既存店マイナス2.6%。
日本チェーンストア協会は総合スーパー企業がほぼ半分の売上高を占める。
この業態の趨勢と見ることができる。
最後に、日本百貨店協会83社・239店の11月動静。
売上総額は約5581億円で既存店前年同月比マイナス1.0%で、8カ月連続のマイナス。
既存店の前年同月比では、衣料品がマイナス3.2%、身のまわり品がプラス2.4%。
雑貨がプラス2.1%、家庭用品がマイナス5.8%。
食料品はマイナス0.6%だった。
身のまわり品と雑貨がプラスでこれは3カ月ぶり。
衣料品は2カ月連続マイナス、家庭用品と食料品は8カ月連続のダウン。
一方、百貨店の外国人観光客の売上高・来店動向。
外国人観光客招致会委員店が46店あるが、その免税手続き総売上高は約92億1000万円。
これはなんと前年同期比でプラス156.4%。
百貨店総売上高の1.65%に過ぎないが、これは驚異的な伸びだ。
購買客数は179.8%増の約11万8000人、ただし1人当たり購買単価は8.4%減の約7万8000円。この時期だけにハイエンドブランドの冬物高額衣料がよく売れた。
イオンやセブン-イレブンが免税店を増やしていくというのも頷ける。
最後の4業態の既存店前年同月比を比べよう。
コンビニと百貨店がそれぞれマイナス1.4%、マイナス1.0%。
スーパーマーケットと総合スーパーがプラス0.7%。
ただし総売上高を見ると、
コンビニがプラス2.8%、
スーパーマーケットがプラス2.5%、
総合スーパーがプラス1.0%。
百貨店だけ外国人客の購買は伸びているがマイナス。
出店力も含めて、11月は業態ごとの好不調が浮き彫りになった。
それがそのまま12月商戦になだれ込んでゆく。
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