ワークマンnews|新フォーマット「ワークマンプラス」出店加速/65店舗体制へ

(株)ワークマン(群馬県伊勢崎市、栗山清治社長)は、新しいフォーマットの「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」の出店を加速し、2020年3月期末までに65店舗体制を目指す。

•ワークマンプラス川崎中野島店

「ワークマンプラス」は、「高機能×低価格のサプライズをすべての人へ」をコンセプトに、アウトドアウェア・スポーツウェア・レインウェアを展開する専門店。普段着として使えるプライベートブランド(PB)の衣料が人気だ。防寒・防暑・防風・防水に優れていて、作業服としてだけではなく、一般客の需要も取り込める。

ワークマンは、9月6日に東京都立川市の「ららぽーと立川立飛」に「ワークマンプラス」1号店を開店した。11月8日には川崎市に路面店「川崎中野島店」を出店し、11月22日には埼玉県富士見市の「ららぽーと富士見」に3号店をオープンした。

この「ららぽーと立川店」と「ららぽーと富士見店」では入場制限が出るほどの盛況ぶりで、開店当日の売上げ記録を3倍以上更新した。

2号店の「川崎中野島店」は路面店だが、ショッピングセンター内の店舗を上回る売上げ推移となっている。

•ワークマンプラスららぽーと富士見店

12月20日(木)に4号店としてオープンする「等々力店」(東京都世田谷区)は路面店だ。環状八号線と目黒通りの交差点付近に開店する。路面店では一般客向けのアウトドアウェアとプロ向けの作業着を半々で取り扱う。初年度は1億~1億5000万円の売上高を目指す。路面店は19年3月期末までに大分県、福岡県、佐賀県にも出店する。

また、ショッピングセンターへの出店も進める。2019年3月には、兵庫県西宮市の商業施設「ららぽーと甲子園」に、4月には神奈川県平塚市の商業施設「ららぽーと平塚」に出店する。ショッピングセンター内の店舗は年間約3億円の売上高を目指す。

関西地区では、3月下旬か4月上旬にフランスのスポーツ用品のディスカウントショップ「デカトロン」が「阪急西宮ガーデンズ」に大型店を出店する予定だ。

ワークマンは「デカトロン」出店に先立つ3月21日に「ららぽーと甲子園」に「ワークマンプラス」を出店すると同時に、路面店の大阪水無瀬店を「ワークマンプラス」に改装して、「デカトロン」を迎え撃つ計画だ。

既存の路面店も「ワークマンプラス」への改装を進め、2020年3月期末までに20店舗を改装する。売上高は従来の5割増を目指す。

路面店の新店もショッピングセンター内の店舗並みの売上げになる可能性があるので、今後はワークマンの新店は全て「ワークマンプラス」で出店する。19年3月期末に10店、20年3月期末に65店体制とする計画だ。

【結城義晴の述懐】ベイシアグループの専門店事業の一つがワークマンだ。2018年3月期決算で、フランチャイズ店舗を含むチェーン全店売上高797億円、44都道府県に821店舗を展開する。1982年創業、1997年に300店を達成して、日本証券業協会(現JASDAQ)に株式店頭登録。その後も、順調に成長して、800店体制を築き、1000店の大台を視野に入れる。
フランチャイズシステムで作業服および作業関連用品を販売するシングルフォーマットの専門店チェーンだが、新しいフォーマットが今年9月にスタートした「ワークマンプラス」である。マルチフォーマットへの舵を切ったのが今年ということになる。従来は作業服関連のスペシャルティストアをコンセプトとしていたが、その低コスト商品開発の技術を活かして、アウトドアウェアに進出。スタート時点では、見事に成果を出している。
専門店業態におけるフォーマット転換は大抵の場合、成功しない。新しいフォーマットの領域に大抵の場合、既存の競争相手が存在するからだ。ワークマンプラスのアウトドアウェアやスポーツウェアの市場には、ユニクロやGUというファーストリテイリングの強力な競合企業がある。さらにスポーツ用品のディスカウントショップ「デカトロン」も進出してきた。これから次々に、彼らとの直接競合が起こるが、その時点で、ワークマンプラスの力量が証明されることになる。

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