ツルヤnews|’20年11月「前橋南店」(1060坪)県外初出店に注目高まる!!
(株)ツルヤ(長野県小諸市、掛川健三社長)は2020年11月に「(仮称)ツルヤ前橋南店」を出店する。同時開業の「(仮称)前橋南ショッピングパーク」(群馬県前橋市)に核店舗としてオープンする。同社の県外出店は明治25年(1892年)の創業以来初のことだ。
ツルヤの2019年6月期の売上高は898億円で店舗数34。東京商工リサーチがまとめる長野県内小売業の売上高ランキングでは2018年度まで11年連続第1位にランキングされる。1店舗平均26億円を超えるその商品力・店舗運営力は、長野県内だけでなく、全国に名声が轟く、日本最高のローカルスーパーマーケットチェーンの一つである。
出店計画地は北関東自動車道「前橋南インターチェンジ」、関越自動車道「高崎インターチェンジ」から4キロ、JR前橋駅から5キロと交通アクセスも良い。
前橋市は群馬県県庁所在地で、人口34万人。また、出店計画地からも近い高崎市は同県最大の人口37万人を擁する。ツルヤは地盤の東信地方(長野県東部)に最も店舗が多く、隣接する群馬県では物流態勢を整えやすい。実際、同社営業本部も群馬県への出店の理由を「アクセスや物流の観点から」と説明している。県外進出の足掛かりとして群馬県は理想的である。
とはいえ、競争環境は厳しい。周辺にはスーパーマーケット大手で地元資本の(株)ベイシア(群馬県前橋市)のほか、(株)ヤオコー(埼玉県川越市)、米国会員制ホールセールクラブのコストコも出店している。(株)アクシアルリテイルングの傘下にある(株)フレッセイと(株)とりせんはドミナントを築いているし、埼玉県からはヤオコーだけでなく、ベルクも進出している。
商業施設全体の延床面積は8300㎡(2515坪)、店舗面積はツルヤが3500㎡(1060坪)、テナントが1400㎡(424坪)。テナントはドラッグストアと100円ショップを誘致する予定だ。駐車場は420台分を整備する。
同店の売場は、コストコを除くと、純粋な食品売場としては地域で最大規模となるし、ツルヤとしても最大面積の旗艦店舗となる。この広い売場を活かして、圧倒的な鮮度と品質を誇る生鮮食品をはじめ、馬県内の地場商品を強化し、同時に人気の高いプライベートブランド(PB)商品「ツルヤオリジナル」「ツルヤプレミアム」を大展開する。
〈ツルヤオリジナル(左)とツルヤプレミアム(右)〉
ツルヤはこれまで東信地方・北信地方(長野県北部)にしか出店していなかったが、2004年に松本市に出店したのを皮切りに、近年は中信地方(長野県中部)・南信地方(長野県南部)にも店舗網を拡大している。20年3月下旬には茅野市にも出店を予定している。いよいよ他県への進出でツルヤのリージョナルチェーン構想はスタートする。
■(仮称)ツルヤ前橋南店
所在地/群馬県前橋市公田町670番地1
延床面積/8300㎡(2515坪)
店舗面積/4909㎡(1488坪) ツルヤ店舗面積/3500㎡(1060坪)
駐車台数/420台
開店/2020年11月(予定)