U.S.M.Hnews|プランテックスと共同で「野菜の次世代製造小売」に取り組む
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、藤田元宏社長)は12月11日(金)、(株)プランテックス(千葉県柏市、山田耕資社長)と野菜の次世代製造小売サービスの検討に係る基本合意書を締結した。
両社は共同で野菜本来の味や鮮度を追求しながら、新たな製造小売業(SPF:Specialty store retailer of Private label Foods)モデルの検討を開始する。完全閉鎖環境下で生育を科学的にコントロールしながら野菜の栽培を行い、製造から販売まで一貫したサプライチェーンを構築していく。
現在の野菜の流通過程には多くの人が関わり合いながらも、各々が分業による調和によって成立している。そこには栽培者の高齢化や栽培技術の伝承など多くの課題がある。
生産現場では、天候や自然災害によって安定的な生産や供給に支障をきたすケースが多発している。そこで、業界全体でこの問題に取り組むことが急務となっている。
健康に対する意識の高まりとともに、近年の消費者の野菜に対する期待は、鮮度や味、安全性にとどまらず、品種や成分、栽培方法や生産過程の環境負荷、持続可能性、社会的意義にまでに及んでいるからだ。
プランテックスは、栽培施設の生産管理と、研究施設における品種開発を担当する。これまで同社が培ってきた「光・空気・養」を20以上のパラメータに分けて、個別に制御することで植物の生育と成分をコントロールする技術を活用する。
USMHは、プランテックスと共同で商品開発を行うほか、独自の野菜ブランド「green growers(グリーン グロワーズ)」として、自社販売網で直接流通・販売する。商品開発から生産、販売まで一貫した「製造小売モデル」を展開する。
野菜の収穫から販売までを行うことで、時間の短縮による鮮度アップ、気候変動や自然災害に左右されない安定的な供給体制の構築を図るとともに、独自の野菜ブランドの開発・生産を目指す。