日生協news|冷凍食品事業が過去最高の621.7億円/2019年比で2割増
日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区、土屋敏夫代表理事会長)は4月21日(金)、2022年度の冷凍食品事業の業績と今後の方針を発表した。
冷凍食品事業の2022年供給金額(売上高)は621.7億円と、過去最高の実績となった。前年比106.4%。コロナ前の2019年比では122.0%。
現在、冷凍食品の需要は少子高齢化、共働き世帯の増加などによる時短調理志向を背景に拡大が続いている。
商品カテゴリ別ーでは、<畜産>が21年度のコロナ感染拡大による東南アジアの工場閉鎖の影響もあり、前年比114.8%の2けた伸長だった。<調理冷食>は麺類 ・米飯等の主力カテゴリーを中心に伸長した。一方、<冷凍野菜>は主力品の国産凍菜、とくに枝豆やほうれん草がふるわず、ほかの商品カテゴリーと比較してやや伸長率が低い結果となった。子育て世帯向けシリーズの「きらきらステップ」と「きらきらキッズ」は22年度もさらに伸長し、前年比109%となった。
冷凍食品市場が拡大し始める以前の2005年度の供給金額(売上高)と比較すると、2022年度は164%に伸長した。商品カテゴリー別には年々伸長を続ける調理冷食が2005年度比189%、冷凍野菜は2005年度比160%と大きく拡大した。
日本生協連では、2022年度に設定した冷凍食品5つの骨子を引き続き今年度も踏襲し、商品力強化に努めていく。
5つの骨子の進捗状況は次の通り。
①核商品づくり、②コスト改善への取り組みについては、とくに主力商品に関して、組合員に引き続き買い求めやすい価格設計で供給出来るよう配合の見直し、具材の変更など商品設計の工夫を図っている。その結果、冷凍食品部門トータルとしては数量ベースでも前年を上回っている。
③価値訴求型商品の追求では、あらたな取り組みとして植物性たんぱく商品の拡充を行った。また、プラ削減や再生・植物性プラの使用についても積極的に切り替えを行った。
④安定供給への取り組みでは、海外商品の調達リスク回避のため、国内製造への切り替えや国内製造品の供給などに取組んだ。
⑤組合員や取引先から選ばれるコープ商品づくりでは、22年度はとくに品番削減に取り組むことで、取引先にとって非効率商品の整理を行った。