ファミマnews｜コカ･コーラ ボトラーズジャパンと物流面で協業開始

(株)ファミリーマート(東京都港区、細見研介社長)は、神奈川県海老名市・厚木市を中心としたエリアにおける配送で、コカ・コーラ ボトラーズジャパン(株)(東京都港区、カリン･ドラガン社長)と2月上旬から物流面での協業を開始した。

両社は、2023年2月以降、双方の資源を有効活用することで、SDGs(持続可能な開発目標)の分野における、多様な連携・協力事業を積極的に推進してきた。今回、｢物流2024年問題」への対応を背景に、これまで深めてきた連携・協力関係を物流面にも拡大し、新たな取り組みを開始することとなった。

このスキームは、コカ･コーラ ボトラーズジャパンの店舗配送トラックが稼働していないときに、ファミリーマート店舗への常温商品配送に使用することで、同一車両を2社で有効活用するというもの。

ファミリーマートでは、ペットボトル飲料や菓子、加工食品などの商品を、各地域の配送センターから週6回、店舗に配送している。しかしながら、イベントや天候、大型商品の発注の影響などにより、通常の配送コースでは一度に配送できない商品量が不定期に発生する場合がある。その際は、臨時便として別途車両を手配し、過剰分を配送しているが、今後は「物流2024年問題」もあり、車両の確保が困難になることが予想される。

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、自社商品を、自社物流拠点から管轄の各取引先小売店舗に配送する際に、物流パートナー社の店舗配送トラックを使用している。配送手配において、最需要期の夏場以外は、日によって稼働率にバラつきが出ることもあることと、時間帯によって納品が無く稼働していない時間が発生することがある。

こうした現状から、両社の配送車両の安定運行を図ることを目的に、両社で車両を共同活用する新たなスキームを構築した。この取り組みを通じて、限られた車両を有効活用し、ドライバーの安定確保につなげるとともに、新規に使用する配送車両の削減を図り、配送効率を下げることなく車両を安定稼働させることを目指す。

実施エリアは、両社の配送センターがある神奈川県海老名市。ファミリーマートの対象店舗は海老名市を中心に厚木市、平塚市、藤沢市などの周辺エリア約240店。検証を通じて、今後両社で対応活用可能なエリアを検討し、順次拡大していく予定だ。

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの店舗配送トラックを使用し、ファミリーマート店舗に商品を配送する。まず1台でスタートし、今後の検証を通じて台数の拡大を検討する。

配送手配の手順は以下の通り。
①ファミリーマートにおいて、店舗からの発注データに基づき、コカ・コーラ ボトラーズジャパンに配車を依頼する。②コカ・コーラ ボトラーズジャパンで車両の稼働状況を確認し対応可能な場合は配車を手配する。③コカ・コーラ ボトラーズジャパンの配送を終えた店舗配送トラックが、ファミリーマートの配送センターに行き商品の荷受けをする。④コカ・コーラ ボトラーズジャパンの店舗配送トラックで、ファミリーマート店舗に商品を配送する。