Amazon news|集合住宅の配達用ロッカー「ハブ・バイ・アマゾン」全米に拡大
米国のアマゾン・コムは「ハブ・バイ・アマゾン」を全米に拡大する。このサービスは、アパートメント(集合住宅)の配達用ロッカーを活用して、商品を届けるものだ。
1年ほど前から設置を始めているが、すでにニューヨークやサンフランシスコなどで50万人の顧客が住む建物に設置され、利用されている。
「ハブ」とは、もともと車輪の中心部のことで、車輪の外周と車軸とをつなぐスポークが集中する部分。またそんな構造のことを言う。ハブ空港は英語で「airline hub」と言うが、広域航空路線網の中心として機能する空港である。
アマゾンのハブは、アパートメントの配達用ロッカーだが、これまでのアマゾンロッカーは一般顧客がだれでも使えた。
これに対して、ハブは、その建物に住む住人だけしか利用できないというものだ。ロッカーの構造や機能そのものは、アマゾンロッカーと基本的に変わらない。
当然、アマゾンにオンライン注文して、その配達商品がロッカーに届けられ、顧客は自分でロッカーに取りに行くという仕組みだが、「ハブ」の機能は、他の会社からの配達にも利用できる点にある。
アパートメントの住民は通常、フロント事務所から自分でピックアップする場合が多いが、その代わりに、このハブ・バイ・アマゾンの利用によって、好きな時間に安全に自分でピックアップができる。そのうえ、何か問題があればアマゾンの顧客サービスが週7日24時間体制で対応する。
全米の大手集合住宅会社も、ハブ・バイ・アマゾンと契約をしている。アバロンベイ、フェアフィールド・レジデンシャル、ピナクル、JPモーガン・アセット・マネージメント、ウィンレジデンシャル、イクイティ・レジデンシャルなどなど。
ハブ・バイ・アマゾンは、配達商品の盗難などを防ぐことができる。つまり、安全に顧客に届けられる。アマゾンにとっては、配達の生産性も上がる。
全米各州の中心都市を中心に、アパートメントやマンションに設置され、機能していくだろう。
アマゾンは、次々に新しい発想のもとに、新しい機能を追加している。amazon goのレジレス店舗実験も、その一端にすぎない。