シアーズnews|10/15倒産申請、年内142店閉鎖し閉店セール

シアーズ・ホールディングスが、10月15日未明にニューヨーク州の破産裁判所に連邦破産法11条を適用申請した。大株主のエドワード・ランパートはCEOを辞任する。ただし、役員会議長は引き続き担っていく。

年内に順次142店舗を閉鎖して、閉店セールを行っていく。

現在、同社は全米で約700店舗を展開する。倒産申請後も残りの店舗は営業を続ける。

2018年1月期の売上高は167億0200万ドル、100円換算で1兆6702億円。ただしその伸び率は-24.5%、純損益3億8300万ドル(383億円)。

シアーズは、1886年、リチャード・ワーレン・シアーズによってミネソタ州ミネアポリスで創業された。売れ残りの腕時計を買い取り、メールオーダーによる通信販売を始め成功する。翌年、ビジネスの本拠をシカゴに移し、シカゴデイリーニュース紙にパートナー募集広告を打つ。時計職人のアルバ-・C・ローバックが応募して出会う。
1925年、シカゴのメールオーダー工場の一角に、店舗を出店。年内には7店舗をオープンさせる。
その後、都市部への人口流出とモータリゼーションの普及を見込んで次々に都市郊外に出店して、1928年に192店、1929年319店、1933年には400店にまで急拡大する。

1973年、シカゴのダウンタウンに本社ビル「シアーズタワー」(現ウィルス・タワー)完成。110階建て1454フィートの世界最高層のビルとして、話題になった。この時代、小売業全米ナンバー1の地位を謳歌する。

しかしウォルマートの登場と躍進によって、業績は低迷する。1990年 ウォルマートがシアーズを抜いて全米小売業第一位に。その時のランキングは2位シアーズ、3位Kマート、4位アメリカン・ストアーズ、5位クローガーだ。

その後も業績は凋落の一途で、2004年にKマートを買収していた投資家エドワード・ランパートにより、2005年、Kマートと経営統合されて、シアーズHDの傘下に入る。2006年の時点では時価総額200億ドル以上と言われたが、その後も低迷を続けた。

ランパートは、自社が経営するESL社と個人でシアーズの株式の半数を所有していて、「資金と時間を投資しており、将来性があると信じている」と語っているが、再建できるかどうかはわからない。

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