ウォルグリーンnews|マイクロソフトと提携/ヘルスケアにクラウド・AI活用

米国ドラッグストアチェーン第1位のウォルグリーンとマイクロソフトは1月15日、7年間の戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。

この提携でウォルグリーンはヘルスケア(健康管理)に関するITインフラの大半をマイクロソフトのクラウドサービス「ウィンドウズ・アジュール・プラットホーム」に移管する。

そして、「マイクロソフト365」を生産性の向上、高度なセキュリティ、社内コラボレーション、および顧客エンゲージメントのツールとして従業員と店舗で利用を開始する。

さらに、主要市場で共同イノベーションセンターを設立するほか、12店舗でヘルスケア関連商品の販売と販売促進を目指した「デジタルヘルスコーナー」を実験的に設置する。

今回の提携の目的は、次世代のヘルスネットワーク、統合デジタル医療体験、ケアマネジメント(在宅介護支援)の問題を解決する革新的なクラウドプラットホームを構築することで、より高度なヘルスケアサービスを低価格で消費者や医療機関に提供していくことにある。

ウォルグリーンCEOのStefano Pessina(左)とマイクロソフトCEOのSatya Nadella。

両社は、より個人使用に適した医療提供システムを構築することを計画している。具体的には、慢性疾患を事前に予防するためのデジタル医療機器やデジタル診断アプリや店舗での専門家によるアドバイスを提供することだ。

【結城義晴の述懐】今回の提携は、共通の競合相手であるアマゾンに対抗する動きである。ウォルグリーンは昨年すでにクローガーと提携してネット事業を協業し始めているが、マイクロソフトも、去年7月にウォルマートと、今年1月9日にはクローガーと提携している。ウォルグリーンとクローガーの提携は、ウォルマート対策であり、同時にアマゾン対策の意味もあって、ちょっとややこしいことになる。クローガーとウォルマートがアマゾン対策で共闘することは、”敵の敵は味方”の論法ならば、ありえないこともない。しかし、当面それはないだろう。だからマイクロソフトがひとり、いい思いをしたことになる。

 

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