メイシーズnews|第1Qは0.7%減収・純利益2.2%減/既存店売上高0.7%増

全米チェーンストアランキング18位の大手百貨店メイシーズ (オハイオ州シンシナティ、ジェフリー・ジェネットCEO)は、5月4日で終わった2019年度第1四半期の決算を発表した。

売上高は55億0400万ドル(1ドル100円換算で5504億円)で、前年同期比マイナス0.7%。既存店売上高は直営売場でプラス0.6%、ライセンス店での販売を含めてプラス0.7%。営業利益は2億0300万ドル(203億円)でマイナス14.7%、純利益は1億3600万ドル(136億円)でマイナス2.2%だった。

既存店の売上げの伸び率は前年比で1%に満たないが、一応、これで6四半期続けてプラスとなっている。

オフプライスストア業態の「バックステージ(Backstage)」は、メイシーズ店舗内に174店を、独立店舗として7店を展開しているが、既存店の売上高は5%以上伸長した。「バックステージ」顧客の15%は、メイシーズ本体とのクロス・ショッピング効果によって、第1四半期に来店数が2回増え、購買額が25%増加している。

オンライン通販「macys.com」において、取引先が直接納品する「ベンダーダイレクトプログラム」を2018年初めから拡張しているが、アイテム数が倍増している。既にオンライン売上げ全体の10%ほどを占めるまでになった。2019年度中には100万アイテム、1000以上のベンダーを加える計画である。

また、モバイル・アプリを使った売上げは2018年に10億ドルを超え、店舗ピックアップを充実させ、拡張現実(AR)の特色を改善している。

2019年度は「グロウス150戦略」を掲げ、さらなる売上高の伸びを目指す。

ジェフリー・ジェネットCEOは「今年度も既存店の売上高が6四半期連続プラスという好調なスタートを切りました。『ノーススター戦略』の進捗状況も順調に推移しています。実店舗の売上げ傾向も2018年度の目標『グロウス50』(Growth50)に支えられて次第に回復してきています。次の四半期にはeコマースの2桁伸長を目指します」と述べている。


■ジェフリー・ジェネットCEO

「ノーススター戦略」は2018年に掲げられた戦略。以下の5つの要件で構成される。
①ロイヤルティプログラムを充実させ、新入会員の加入増加を図る。
②メイシーズ店内にアウトレット業態「Backstage」をオープンする。
③eコマース「BOPS(Buy Online Pickup in Store=店内在庫をオンライン購入し、店頭で受け取るサービス)」の拡大と、「BOSS(Buy Online Ship to Store=取引先、他店舗、物流倉庫にある商品を指定店舗に納品し、店頭で受け取るサービス)」を開始する。また、全店舗にピックアップ・返品受付カウンター「At Your service (アット・ユア・サービス)」を設ける。
④オンライン通販「macys.com」において、取引先が直接納品する「ベンダーダイレクトプログラム」を拡張する。
⑤グロウス50戦略として施設、備品、品揃え、カスタマーサービスなどをアップグレードしたメイシーズの店舗改装を50店で実施する。

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