3月労働力調査統計|就業者187万人増加/失業者15万人減少・季節調整値2.5%
総務省統計局から3月の「労働力調査(基本集計)」速報が発表された。
3月の就業者数は6620万人。前年同月に比べ187万人増加し、63カ月連続となった。
また就業者数のうち雇用者数は5872万人。前年同月に比べて144万人増加で63カ月続いている。このうち、正規の職員・従業員数は3417万人。前年同月に比べて41万人プラスで、40カ月連続。非正規の職員・従業員数は2111万人で、113万人増加で6カ月連続プラス。
就業者数の男女別結果は、男性が3229万人で前年同月より33万人増加。女性は2644万人で112万人プラスとなった。
年齢別に見ると、15歳~64歳の労働力人口は94万人(1.6%)の増加。非労働力人口は153万人(▲8.6%)の減少。65歳以上の労働力人口は77万人(9.7%)前年を上回り、非労働力人口は30万人(▲1.1%)低下した。
就業率は59.6%。前年同月に比べ1.7ポイント上昇している。主な産業別就業者で増加したものは、「サービス業(他に分類されないもの)」「宿泊業、飲食サービス業」など。「卸売業・小売業」は1053万人。製造業の1081万人に続き2番目に従事者人数は多いが、1万人減少している。
一方で、完全失業者数は173万人。前年同月に比べ15万人減少し、94カ月連続。季節調整値の完全失業率は2.5%で前月と同率だった。失業者の求職理由を見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が5万人の減少。また「自発的な離職(自己都合)」は4万人の減少。
非労働力人口は4296万人。前年同月に比べて183万人マイナスとなり、34カ月連続で減少している。
【結城義晴の述懐】日本の人口は減っていく。マクロな視点で見れば確かに「少子高齢化」は進む。しかし短期間で見れば、完全失業者数は173万人で前年同月に比べて15万人減少し、94カ月連続の減少。人手不足ではなく、「わが社の人手不足」であり、「それだけわが社の魅力が少ないこと」を示している。