4月百貨店売上速報|4社とも4カ月連続2桁増収/高額品・春夏物好調

主要百貨店4社が4月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比123.2%、大丸松坂屋百貨店は116.0%、阪急阪神百貨店は112.9%、高島屋は110.8%だった。4社とも、4カ月連続で2桁伸長した。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で117.2%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは125.4%、三越日本橋本店は115.9%、三越銀座店は141.4%、伊勢丹立川店は107.8%、伊勢丹浦和店は108.5%と首都圏5店で既存店123.2%の前年クリア。両本店を中心に、高付加価値商品の売上げが牽引した結果だ。

とくに伊勢丹新宿本店は2022年4月以降、統合後最高実績だった2018年度を上回る実績で推移している。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比116.0%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体では115.6%となった。

4月度の売上高は、入店客数の増加に伴い、婦人服ではジャケット、ワンピース、婦人靴ではスニーカー、サンダル、紳士服飾ではスーツ、アウトドア用品などがよく動き、ラグジュアリーブランド、化粧品、宝飾品も大きく売上げを伸ばした。

店舗別では、15店舗中12店舗が前年実績を上回った。入店客数が大きく回復している東京店は、前年の約4割増の売上げとなった。

また免税売上高は、対前年391.6%増(客数3465.9%増・客単価86.2%減)だった。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比112.9%。阪急本店では116.5%、阪神梅田本店が99.8%だった。

春のファッションや各種ギフトなどの購買意欲が高く、好調に推移した。売上高の2018年対比は106%、インバウンドを除く国内売上高対比109%と、前月に続いていずれもコロナ前を上回った。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の店頭売上高は、高島屋単体の10店舗で既存店前年同月比110.8%、国内百貨店子会社3社を加えると110.3%だった。

4月度の商品動向は、引き続き高額品が堅調に推移したほか、気温上昇に伴い春夏物の衣料雑貨が動いた。商品別売上高では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、スポーツ、リビング、食料品、食堂が前年実績を上回った。

さらに免税売上高の伸長により、店頭売上高は前年実績を上回った。

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