協会news|小売14協会が店舗・従業員・顧客の「感染拡大予防ガイドライン」公表
小売業14協会は5月14日(木)、「小売業の店舗における新型コロナウイルス感染症 感染拡大予防ガイドライン」を公表した。各協会の公式サイトで発表しているので、小売業に携わる人は一読しておきたい。
14協会はオール日本スーパーマーケット協会、一般社団法人全国スーパーマーケット協会、日本小売業協会、一般社団法人日本ショッピングセンター協会、一般社団法人日本スーパーマーケット協会、一般社団法人日本専門店協会、日本チェーンストア協会、日本チェーンドラッグストア協会、一般社団法人日本DIY・ホームセンター協会、一般社団法人日本百貨店協会、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会、一般社団法人日本ボランタリーチェーン協会。
ガイドライン作成は、5月4日(月)に新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」と新型コロナウイルス感染症対策本部「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」によって業界の自主的なガイドライン作成と取り組みの要請を受けたもの。
ガイドラインでは、専門家会議提言において示された感染拡大を予防する「新しい生活様式」の実践例も踏まえつつ、基本的考え方と具体的取り組みとして、第1に各店舗の実情に応じた感染予防対策、第2に従業員の感染予防・健康管理、第3に買物エチケットに係る顧客への協力依頼・情報発信等の3つに分けて定めている。
(1)店舗における感染予防対策
ⅰ)身体的距離の確保、ⅱ)マスクの着用、ⅲ)手洗い・手指消毒に取り組むとともに、店舗においては、身体的距離の確保、清掃・消毒の実施、接触感染・飛沫感染の防止、換気の徹底、商品陳列等の工夫、店舗内の混雑緩和、店舗内施設の利用等に関する取り組み
(2)従業員の感染予防・健康管理
感染予防においては、一人ひとりが基本的な感染防止対策である、ⅰ)身体的距離の確保、ⅱ)マスクの着用、ⅲ)手洗い・手指消毒に取り組むことが重要
(3)買物エチケットに係る顧客への協力依頼・情報発信
買物の場における安全・安心を確保するためには、店舗及び従業員による適切な対応だけでなく、顧客の理解と協力が不可欠。従業員と顧客が互いに協力しあって安全で安心な買物の場をつくり上げていくという意識が大切で顧客においても、一人ひとりが基本的な感染防止対策である、ⅰ)身体的距離の確保、ⅱ)マスクの着用、ⅲ)手洗い・手指消毒に取り組むほか、買物エチケットに対する理解が必要なため、顧客に対する協力依頼とわかりやすい情報発信に取り組む
ガイドラインでは、これまでに店舗で実施されている具体的な取り組み事例を中心として、事業者がそれぞれの業態、店舗の規模や立地などの実情に応じて実施する際に参考とすべき取り組みを例示している。
ただし、このガイドラインでは従業員に新型コロナウイルス感染者が発生した時の対応を巡る論点(営業再開及び情報発信の在り方等)の詳細については今後の検討課題として、盛り込んでいない。
そのため食品流通業(卸売、小売)等を対象とした「食品産業事業者の従業員に新型コロナウイルス感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的ガイドライン」(https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/ncv_guideline.html)等も参考にしつつ、保健所と連携した対応を実施するというにとどめている。
ガイドラインは河津雄一郎氏((株)平和堂統括産業医)、中島一敏氏(大東文化大学スポーツ・健康科学部 健康科学科教授)、増田将史氏(イオン(株)イオングループ総括産業医)、和田耕治氏(国際医療福祉大学医学部公衆衛生学・医学研究科教授)の4名が監視した。