アスクルnews|第1Q売上高1101億円7.5%増・経常利益9.1%減の増収減益

(株)アスクル(東京都江東区、吉岡晃社長)が2023年5月期の第1四半期決算を発表した。

2022年5月21日~2023年2月20日の業績は、売上高1100億8700万円(前年同期比7.5%増)、営業利益29億5600万円(9.6%減)、経常利益29億4700万円(9.1%減)、四半期純利益18億9100万円(12.1%減)の増収減益だった。

営業利益率、経常利益率ともに2.7%。

 

アスクルのeコマース事業の柱はBtoB事業と、「LOHACO」を核とするBtoC事業だ。両事業を合計したeコマース事業の売上高は1076億9000万円(前年同期比7.5%増)。売上総利益は265億3500万円(6.8%増)となった。

稼働準備期間中の「ASKUL東京DC」の地代家賃に加え、新アスクルWEBサイト構築の設備投資に関連した一過性のコストの発生等により、売上高販管費比率が前年同期比0.3ポイント増加し、販売費および一般管理費が235億2700万円となり、営業利益は30億0800万円(前年同期比9.1%減)となった。

BtoB事業の売上高は、前年同期比で60億2600万円増収の894億3200万円(前年同期比7.2%増)。夏の記録的猛暑、観光・飲食店等の業種の回復、新型コロナウイルス感染症の再拡大等の状況下において、ボトル飲料、観光・飲食業店等向けの生活用品商材、抗原検査キット等の新型コロナウイルス感染症関連商材等の商品を取り揃え、顧客の要望に応えることで、大幅な増収となった。戦略的に強化しているMRO商材も新型コロナウイルス感染症関連商材等を中心に売上高が伸長した。

MRO商材は 「Maintenance,Repair and Operations」の頭文字を取った略称で、工場・建設現場・倉庫などで使用される消耗品や補修用品などの間接材全般を指す。

2022年7月の新アスクルWEBサイト構築に関連する一部機能(中堅大企業向けのWEBサイトであるソロエルアリーナサイトのオープン化)の先行リリースにより、ソロエルアリーナ利用の顧客がサーチエンジンでの検索結果からソロエルアリーナサイトへ直接遷移することが可能となった結果、顧客の買物の利便性が向上し、サーチエンジン経由での売上高が増加した。また、インターネット広告等のさらなる強化による顧客基盤の拡大、戦略的に強化する医療・介護業種および製造業を中心とする専門商材の品揃え強化が相乗効果となり、売上高の成長にそれぞれ貢献している。

BtoC事業の売上高は、前年同期比で15億2100万円増収の182億5700万円(前年同期比9.1%増)。「LOHACO」の売上高は、前年同期比で13億4000万円増収の139億5800万円(前年同期比10.6%増)。当連結会計年度において「LOHACO」の黒字化を目標としている。売上高は、Zホールディングスグループ等との大型販促の連携強化により二桁成長を実現した。販売価格の改定、広告・データビジネスに係る手数料収入の増加により売上総利益率も改善した。

ロジスティクス事業の売上高は21億3300万円(前年同期比2.2%増)、営業損失は7300万円(前年同期は営業損失5900万円)。ASKULLOGIST(株)の同社グループ外の物流業務受託の売上高が順調に推移したものの、一時的に生産性が低下したことにより、増収減益となった。

その他事業の売上高は5億5400万円(前年同期比40.6%増)、営業利益は3300万円(前年同期比25.4%減)。嬬恋銘水株式会社での飲料水の販売が好調であることから売上高は大幅に増加しました。2021年11月に完成した製造ラインの生産性は改善傾向にあり、当期首の計画値には到達しているものの、新製造ラインの有する本来の生産性には到達していないことから、増収減益となった。

通期は、売上高4555億円(6.3%増)、営業利益145億円(1.3%増)、経常利益143億円(0.2%増)、当期利益94億円(2.1%増)を見込む。

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