ケーズnews|年商7373億円1.3%減・経常利益24.2%減の減収減益
(株)ケーズホールディングス(茨城県水戸市、平本忠社長)が2023年3月期決算を発表した。
2022年4月1日~2023年3月31日の業績は、売上高7373億2000万円(前年同期比1.3%減)、営業利益301億2900万円(27.8%減)、経常利益352億6600万円(24.2%減)、当期純利益211億2000万円(26.0%減)と、減収減益となった。
営業利益率4.1%、経常利益率4.8%。
ケーズデンキグループは、正しいことを確実に実行する「がんばらない(=無理をしない)」経営を標榜する。それに則って、「現金値引」「長期無料保証」「あんしんパスポート」などのサービスを提供する。
経営成績については、売上高は冷蔵庫、洗濯機が堅調に推移したものの、テレビは前年の東京オリンピック・パラリンピック開催による買い替え需要の反動があったことから低調だった。また、エアコンをはじめとする季節商品は7月、8月に猛暑日が続かなかったことに加え、11月以降も気温が下がらなかったことなどによって計画を下回った。さらに、第4四半期は電気代や物価上昇による生活防衛意識の高まりから、消費マインドの低下や買い替えサイクルの長期化が顕著化したこともあって前年同期を下回る結果となった。
利益面では、引き続き顧客の高付加価値商品に対する関心は高いものの、新型コロナウイルス感染症の影響で自粛していたチラシの折込みや店舗改装を再開したことで広告宣伝費、修繕費などが増加した。また、水道光熱費が大きく増加したこともあって、営業利益、経常利益ともに前年同期を大きく下回る結果となった。
特別損失については、同社グループが保有する店舗に係る固定資産の一部について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づいて減損処理を行い、減損損失41億1300万円を計上した。これにより当期純利益についても前年同期を大きく下回る結果となった。
直営店18店を開設し、直営店1店を閉鎖して店舗網の強化と経営の効率化を図った。3月末時点の店舗数は550店(直営店546店、FC店4店)。