ウォルマートnews|第1四半期1656億ドル、2.5%増/eコマース堅調で黒字化

ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は2026年度第1四半期の業績を発表した。

総売上高は1639億8100万ドル(1ドル150円換算で、24兆5972億円)、前年同期比で2.5%増。
会員費や雑収入を含む総収入の営業収益は1656億0900万ドル(24兆8414億円)、2.5%増。

営業利益は71億3500万ドル(1兆703億円)、4.3%増。営業利益率4.3%。
純利益は44億8700万ドル(6731億円)、こちらは12.1%減。

営業利益率も並みのレベルになっているが、年商100兆円を超えて4~5%ならば4兆円、5兆円の利益となって、前代未聞の領域にある。

3つの事業部門別の成績は第1にウォルマートUS(米国内)は総売上高1121億6300万ドル、0.3%のマイナス。
営業利益は57億ドル、マイナス17.5%。既存店売上高はガソリン販売が足を引っ張ったが、商品売上高は4.5増。客数は1.6%増、客単価は2.8%増。

食品の既存店売上高は1桁台中間で増加、ヘルスとウェルネスが2桁台後半で増加、ゼネラルマーチャンダイズの非食品ハードラインは前年比減。小売業界全体のトレンドを示している。

トランプ関税の問題は5月末くらいから売価に現れる。けれど業界内シェアは落ちてはいない。

第2の国際事業は売上高297億5400万ドル、2.9%増。営業利益12億6400万ドル、マイナス17.5%。

第3のサムズ・クラブは売上高220億6400万ドル、2.9%増、営業利益6億8600万ドル、11.5%増。既存店売上高はガソリン販売を除くと6.7%増。客数4.8%増、客単価1.7%増。

米国内のガソリン販売が相場の影響を受けたが、メンバーシップホールセールクラブのサムズは堅調。

ダグ・マクミロンCEO。
「変化の多い環境下で、堅調な四半期業績となりました。顧客と会員に対して、広範囲に貢献しました。それがわれわれの成長を支えてくれています。近い将来には、フレキシブルな運営と、長期的なバリューを創造できる投資を続けます」

特筆すべきはeコマースだ。
グローバルで22%の増加。全体の売上高のなんと21%を占めるまでになった。店舗フルフィルメントによるピックアップとデリバリーが伸び、マーケットプレイスが成長した。グローバルの広告収入はビジオを含んで50%増。ウォルマートのデジタル広告を扱う部門の「ウォルマート・コネクト」は31%増。「コネクト」はウォルマート名義の広告メディアやプラットフォームのことだ。

そのeコマースが実は、この四半期で初めて黒字になった。サプライ・チェーン問題にも取り組んでいるが、トランプ関税でこの面ではさらに時間がかかりそうだ。

2026年度全体予測は売上高で3.0%から4.0%の増加、営業利益で3.5%から5.5%の増。当初の見込みを変えていない。

関連カテゴリー

海外 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧