2015年3月~5月第1四半期はユニーGHD最終赤字・ファミマ増収増益と明暗

平成28年2月期決算企業の第1四半期業績が次々に発表されている。
今年3月から5月の3カ月間の営業成績だ。なぜか大手チェーン小売業には2月期決算が多い。
その中から、経営統合へ向けた協議を進めるユニーグループ・ホールディングス㈱(ユニーGHD)と㈱ファミリーマートの2社の業績を見てみる。

3日に発表されたユニーGHD連結業績は、営業収益は2497億9300万円で前年同期比0.1%減、営業利益44億7500万円14.7%減、経常利益45億600万円11.8%減と厳しい結果となった。
さらにサークルKサンクスの不採算店舗の店舗資産を見直す減損処理で、76億円の特別損失を計上したことなどから、26億8600万円(前年同期は純利益6億8000万円)の損失となり、赤字へ転落した。
赤字は東日本大震災の2011年以来。

総合スーパー事業は、営業収益1912億3700万円(前年同期比1.1%増)、営業利益13億8100万円(42.4%減)。既存店は、天候に恵まれ夏物商材が好調だったことや、前年の消費税増税後の売上減少の反動から、前年比1.5%増となった。内訳は衣料0.7%減、住居関連6.1%減、食品3.6%増。

コンビニエンスストアは営業収益375億3400万円(1.0%増)、営業利益21億6200万円(13.9%減)。
既存店売上高は4月、5月は前年を上回ったものの、3月は消費税増税前のまとめ買い需要の反動を受け前年を下回り、第1四半期は1.4%減となった。

一番、足をひっぱったのが専門店事業。パレモ、さが美、ホームファニシング事業など。
営業収益は126億700万円(13.6%減)、営業損失5億900万円(前年同期は営業損失5億3500万円)と回復の兆しが見えない。

いずれにしても、ユニーGHDは業績回復にほど遠い、苦しい状況にある。
だから、ファミマとの経営統合で起死回生を狙いたいわけだが、ではお相手のファミリーマートはどうか。

第1四半期の営業総収入は991億9900万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は111億2200(23.3%増)、経常利益は115億0100万円(19.9%増)。ただし純利益は前連結会計年度における関係会社株式売却益計上の反動減等によって、75.8%減の33億9800百万円となっている。

 

そのうち、国内事業の営業総収入は867億1900万円(10.7%増)、純利益は平成27年度税制改正に伴う繰延税金資産の取崩しの影響等から、5.7%減の34億9200万円。
海外事業は営業総収入は124億8000万円(20.5%増)、純損失は持分法による投資損失計上等から9400万円の損失となった。ちなみに前年同期は純利益103億1400万円。

ファミマは営業収入から経常利益をみればフタケタ成長。まあ、順調。しかし今回の統合で、ユニーGHDを救済するには利益が必要。売上高では相手の赤字企業を助けることはできない。その面でのプレッシャーがファミマにかかってくる。

 

3月~5月は昨年の消費増税の反動から、小売サービス業の多くが昨対同期比で、そこそこの成績を上げている。少なくとも売上高については増加傾向が見られる。
ユニーGHDは、2016年2月期通期の業績見通しを変えないとするが、自力でマイナス基調から脱する手は、あまり多くない。

 

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