山崎製パンnews|上半期は食パン・調理パン好調だが経常利益10%減

(株)山崎製パン(東京都千代田区、飯島延浩社長)の2017年12月期の上半期決算が発表されている。

1月から6月までの売上高は 5229億7900万円(対前年同期比0.4%増)、営業利益は 168億1600万円(13.6%減)、経常利益は178億2300万円(9.8%減)となったが、四半期純利益は法人税率引下げに伴う税負担の軽減もあり、105 億300万円(11.8%増)だった。

景気の緩やかな回復があるものの、消費者の節約志向は根強いものがある。
このような状況下で山崎製パングループは、品質向上と新製品開発に取り組んだ。「厳選100品」を中心とした主力商品を核に、高品質・高付加価値製品を開発する一方で、値ごろ感のある製品を投入して消費の二極化に対応している。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業は、山崎製パングループの総力を挙げて「ヤマザキベストセレクション」を中心に、商品の品質向上と品揃えの強化を図って、店舗売上げの増加を目指した。また、デイリーヤマザキのリージョンと各工場が一体となって、店舗運営の改善、重点エリアを設定した店舗開発、店内加工機能の導入など店舗機能強化のための改装に取り組んだ。

主なセグメントの状況は次の通りだ。


[食品事業]
①食パン部門(売上高507億6600万円、101.0%)
「ロイヤルブレッド」「超芳醇」「ダブルソフト」の3大ブランドを中心に拡販に努めた。新製品導入も行って、食パン全体で数量・販売単価ともに上昇し、順調な売上高となった。

②菓子パン部門(売上高1807億9700万円、99.3%)
顧客の節約志向の影響が強まる厳しい状況の中で、主力製品の品質向上を図るとともに新製品を発売するなど売上げの回復をはかったが、コンビニエンスストア向けドーナツの売上減少の影響が大きく、前年同期を下回った。

③和菓子部門(売上高343億3400万円、101.0%)
主力商品が堅調に推移し、順調な売上高となった。

④洋菓子部門(売上高665億6600万円、100.1%)
2個入り生ケーキなどのチルドケーキが堅調に推移した。スペシャルシリーズ などのスナックケーキが好調に推移し、前年同期の売上高を確保した。

⑤調理パン・米飯類部門(売上高762億8000万円、105.8%)
サンドイッチが、デイリーヤマザキを中心にコンビニエンスストアチェーンにおいて好調だった。調理パン、米飯、惣菜などの製造販売を行う100%子会社の㈱サンデリカが大手量販店やコンビニエンスストアチェーンとの取り引きが拡大したことも貢献した。

⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高796億3200万円、98.3%)
(株)不二家の「カントリーマアム」や(株)東ハトの「オールレーズン」 などが好調に推移した。ヤマザキビスケット(株)は、主力製品の「チップスター」や前期に発売した「ルヴァン」 、「YBCスタンドパック」などの拡販に努めたが、ビスケット、クラッカーの売上逸失が大きく、売上減となった。

以上の結果、食品事業の売上高は4883億7800万円(100.5%)、営業利益は165 億6400万円(85.1%)となった。

[流通事業]
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業については、直営店舗数の減少もあり、営業総収入は294億4500万円(98.3%)、営業損失は8億1300万円(前年同期は9億8300万円の営業損失)となった。

[その他事業]
その他事業については、売上高は51億5500万円(107.4%)、営業利益は8億100万円(116.2%)。

検索ワード:山崎製パン サンデリカ 不二家 東ハト 決算 2017年12月期

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