西友PB「きほんのき」デザイン一新で低価格をさらに強調
2012年12月にデビューした西友のプライベートブランド「きほんのき」。
6月末から、順次、新パッケージにリモデルした商品の販売を開始した。
商品パーケージは、赤色を使用して「圧倒的低価格」のインパクトを強く訴求するデザイン。
消費税増税前の駆け込み需要が高まった3月には、売上げは同年1月と比べ約25%増を記録。また、駆け込み需要が落ち着いた5月の売上げも、1月と比べて約20%増と好調を維持している。
販売好調の結果から、低価格商品へのニーズが継続すると判断して、より「低価格」をインパクト強く訴求できる新デザインへのリニューアルを実行した。
従来のパッケージは、白地にシンプルなイラストのパッケージ。
ベーシック商品であることをシンプルなデザインで表現していた。
しかし今回は、「きほんのき」の最大の特長である「カテゴリーにおける最安値級」を強調する「赤」をブランドカラ―に採用。赤は「低価格」を最も直感的に感じるとされているからだ。
売れ筋の「みりんタイプ調味料」「料理酒」(共に1,000ml、150円)」から、新パッケージでの販売を開始している。
西友は、2ラインのPBをもつ。
すなわち第1が低価格ラインの「きほんのき」。
第2が消費者テストで味・価格・量について高評価のものだけ商品化する「みなさまのお墨付き」。
前者がエコノミーブランド、後者がクォリティブランド。
この2本立てで、2014年末までに合わせて約700アイテムまで広げていく方針。
日本企業らしく、日本語でプライベートブランドをつくっている点はとてもいい。
ところでその西友。
ニュースリリースをHP上にアップしているが、商人舎ではそのリリース用箋のデザインに注目した。
ウォルマートのロゴが右肩に記されているのだ。
当たり前と言えば、当たり前のことだが、ウォルマート・西友をしっかり再認識させられる。
ウォルマート本家は、すべてのことにウォルマート・カラーを使用する。
売場やサインボード・POPはもちろんのこと、バックヤードに張り出される社員向けの告知ボードや保管用ゴンドラのサインまで、ブルーのコーポレートカラーを多用する。だから店舗どころか、バックヤードを見ただけで、これはウォルマートだということが一目瞭然。
いわゆるCI(コーポレートアイデンティティ)の一環。
食品スーパーマーケットのウォルマートマーケットはグリーン、メンバーシップホールセールクラブは紫。それも色番指定された独特のカラーを徹底する。
西友にも、ウォルマートのCIが挿入されているが、薄いブルーの「Walmart」とイェローの「菜の花マーク」、その次に赤い「SEIYU」が並んで、信号機のように色が多すぎる。そうしたCIの考え方やウォルマート文化が吹き込まれてきているが、ウォルマート西友としての独自のCIはまだ未完成という印象がぬぐえない。
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