ヨーカ堂の店舗管理組織「規模別」⇒「地域別」
セブン&アイ・ホールディングスのイトーヨーカ堂は、
今日8日から店舗組織を変更する。
従来の店舗エリア管理は、規模別・店舗タイプ別を主力としていた。
たとえば大型ショッピングセンタータイプの「アリオグループ」、
それから大型総合スーパーの「大型グループ」、
さらに「標準グループ」「小型グループ」など。
それから遠隔地域を付け加えた。
北海道グループ、東北・信越グループ、中京グループ、
さらに関西事業部。
そして新業態。
ディスカウントのプライスグループと、
スーパーマーケットの食品館グループ。
イトーヨーカ堂は、
総合スーパー業態主力の、
関東中心のリージョナルチェーンであることがよくわかる。
今後は「グループ」の呼称をやめ、「ゾーン」とした。
つまり「地域別」を明らかにした形だ。
そして地域を主に県単位にした。
関東が細分化され、「東京ゾーン」「神奈川ゾーン」「埼玉ゾーン」「千葉ゾーン」。
それに従来と同じ「北海道」「東北・信越」「中京」「関西」のゾーン。
それ以外に「ゾーン」とは呼ぶが業態別の分類の「アリオゾーン」、
さらにプライス事業部、食品館事業部。
そしてゾーンや事業部に、
責任者を置いて責任の明確化を図る。
図を見ていただくとよくわかる。
「大型」「標準東」「標準西」「小型」が、
「東京」「神奈川」「埼玉」「千葉」に分類変更された。
店舗規模による管理は、
オペレーションの標準化や効率化を目指すものだ。
つまりは個店ごとの特色は出しにくい。
それはすなわち、
地域に合わせた売場づくりや品揃えに対応しきれないことを意味する。
そんな判断があった模様だ。
地域別ゾーンに再編することで、
まず、それぞれの地域に対応することを目的とする。。
さらに個店ごとのロイヤリティ向上や利益改善を見込む。
商人舎では、「業態」から「フォーマット」への細分化が進んでいると主張している。
つまりイトーヨーカ堂の従来の店舗分類は、
自覚しているかいないかにかかわらず、
このフォーマット分類に沿っていたと考えられる。
今回の店舗再編は、地域主義主体となっている。
それはフォーマットの別をひっくるめて、
地域別に責任者が商売するという組織管理方式だ。
なお、同社は、5月21日付けで大きな組織変更を計画している。
従来は2本部制だった。
つまり「営業本部」と「管理本部」。
このうち営業本部を、
各ゾーンの店舗を管轄する「販売本部」と、
商品事業部 を統括する「商品本部」に分けた。。
従て、今回、「販売本部」「商品本部」「管理本部」の3本部体制に移行する。
そして販売本部長には取締役執行役員の戸井和久氏、
商品本部長には取締役常務執行役員の竹田利明氏が就任。
これも責任の明確化が図られた。
ザ・プライスの開発・運営を行うプライス事業部の事業部長には、
執行役員の渡辺泰充氏が就任。
渡邉氏は、前売場開発第2プロジェクトリーダー。
ザ・プライスは現在6店で、
4月17日オープンの「ザ・プライス蕨店」が最新店。
さらに前執行役員中国副室長の麦倉弘氏が常務執行役員中国室長に昇格。
組織改編に伴う人事は、
本部や事業部への格上げと昇格人事で、
責任を重くしつつ、格上げした格好。
さてこの体制がうまくいくのかどうか。
結局は、この体制が以前よりも、
顧客を向いているか、
社員・従業員の働きやすさにつながっているか。
ここにかかっている。
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