11月百貨店統計|冬物商材苦戦&土曜1日減で既存店0.6%減/大手4社も減収

日本百貨店協会から11月の「百貨店売上高概況」が発表された。調査対象店舗は79社219店舗で、10月と変わらない。

11月の売上高総額は5304億1910万円。既存店の前年同月比は0.6%減で、2カ月ぶりに前年を下回った。高額品、インバウンドは好調だったが、気温が高めだったことでコートなどの冬物商材の動きが鈍かった。さらに、土曜日が1日少なかったこともマイナス要因となった。

国内市場は1.1%減だったが、外国人売上高は227億円で9.6%増と24カ月連続で伸びている。1月から11月までの累計は3094億円で27.8%増。初めて3000億円を超えて年間記録として過去最高を更新した。

主要10都市は0.2%増で2カ月連続プラス。前年をクリアしたのは5都市。札幌4.1%、福岡2.7%、仙台2.5%、名古屋1.3%、東京0.2%。大阪は横ばい。一方で、減収したのは4都市で、神戸▲5.2%、横浜▲1.1%、京都▲0.7%、広島▲0.5%。

また、10都市以外は2.3%減と19カ月連続で減収だ。その中で、近畿2.6%、北海道0.7%と2地域が増収。6地域は前年を下回った。関東▲3.9%、中国▲2.6%、九州▲2.4%、四国▲1.9%、中部▲1.5%、東北▲1.4%。

主要5品目では、雑貨が5.4%増と24カ月連続で好調だ。国内外ともに、化粧品や高額商品が売上げを伸ばした。また、身のまわり品は4.2%増で2カ月連続で増収した。

前年に届かなかったのは家庭用品▲7.7%、衣料品▲4.5%、食料品▲0.1%。家庭用品は家電の▲60.8%が影響した。また、衣料品は防寒アイテムなど冬物衣料が苦戦した。食料品は鍋関連商材が伸びず生鮮食品は▲2.3%。しかし、歳暮商戦前半は好調で、WEB受注が伸長している。

大手百貨店グループの11月業績の確報では、4社揃って前年に届かなかった。%は前年同月比。

(株)髙島屋は▲2.0%。
(株)三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業は▲1.4%。
(株)エイチ・ツー・オー リテイリングの百貨店は▲0.8%。
(株)J.フロント リテイリングの百貨店事業は▲0.2%。

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