8月百貨店統計|売上高2783億円・前年比11.7%減と2カ月ぶりにマイナス
一般社団法人日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が発表した「百貨店売上概況」によると、8月の売上高は2783億3192万円の11.7%減と、2カ月ぶりにマイナスだった。調査対象店舗は73社191店舗。
8月売上高は7月の4.2%増から15.9ポイントダウンした。客数も7月の3.6%増から17.4ポイントダウンの13.8%減と、マイナスに転じた。
全国的な新型コロナ感染急拡大による外出自粛や、感染防止の追加施策として実施した混雑時の入場制限、一部テナントの休業、さらには大雨などの天候与件も影響した。2019年比では、売上高32.1%減、入店客数44.4%減と、一段と水準を落とす結果となった。
顧客別では、国内市場は2カ月ぶりの11.8%減(シェア98.8%)、インバウンドは6カ月ぶりの5.9%減(シェア1.2%)。
地区別では、名古屋(6.1%増)を除く全地区で前年実績に届かなかった。大都市(10都市)が6カ月ぶりの9.6%減(2019年比33.5%減)、地方は16.6%減と3カ月連続のマイナス(2019年比28.3%減)。
商品別では、主要5品目すべてで前年割だったが、高級時計や宝飾品、ラグジュアリーブランドなど、高品質で付加価値の高い高額消費は、富裕層を中心に引き続き好調だった。また、巣ごもり需要から、和洋菓子や惣菜、ワイン、ウイスキー、ビール等酒類は健闘した。
衣料品は、ビジネス需要は難しい状況が続いている。