10月百貨店統計|売上高4531億円6.1%増/20カ月連続増

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2023年10月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は72社180店で、前月と変わらず。

10月の売上高は4531億3932万円で既存店前年同月比6.1%増、客数は入店客数2.6%増と、共に20カ月連続で増加した。コロナ前の2019年比では消費増税の反動から19.9%増と二桁伸びを示している。また特殊要因のない2018年比でも、同水準を維持していることから、回復基調は鮮
明となっている。

顧客別では、インバウンドが円安効果に加えて国慶節・中秋節休暇等による客数増もあり、178.9%増の383億円と、2014年10月の調査開始以来、最高額を更新した。2019年比では前月より20.4%増の49.7%増と、4カ月連続でコロナ前の実績を上回った。国内市場は、0.4%増でプラスを維持した。

地区別では、10都市がインバウンドと増勢が続く高額商材などから、8地区で前年実績をクリアし、全体では9.1%増と好調に推移した。地方では5地区で前年割れし、2.5%減と4か月ぶりにマイナスに転じた。とくに東北が14.9%減と減速した。

商品別では、主要5品目のうち4品目で前年実績を超えた。この内、身のまわり品と雑貨は、コロナ前の2018年の水準をも上回り、いずれも12.7増と二桁増だった。とくにラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾品などの高額商材や化粧品は、引き続き国内外共に好調に推移している。

また主力の衣料品は、天候与件からコートが苦戦したものの、ジャケットや、カットソーなど軽衣料は好調だった。食料品は、惣菜がわずかに前年割れしたが、ギフトや手土産需要などから好調な和洋菓子が牽引し、0.2%プラスと微増だった。

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