10月外食統計|全店売上高6.1%増/インバウンド需要好調

(一社)日本フードサービス協会(東京都港区、久志本京子会長)が2024年10月度の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は226社、店舗数は3万6401店舗。このうちファストフードは2万0790店舗で、全体の57.1%を占める。

10月の外食全体の売上げは前年比106.1%、店舗数は99.8%、客数102.6%、客単価は103.4%と好調だった。

10月は、前年に比べ日曜日が少ない曜日回りとなり、業態によっては客数などに影響が出た。しかし、各種販促キャンペーンが堅調だったこと、気温の高い日があり、依然夏向けの商品も堅調だったこと、月間の訪日外客数が過去最高を記録したことなどから、外食全体の売上げは前年比106.1%となった。なお依然として米をはじめ原材料費の高騰も続いており、経営の圧迫要因となっている。

業態別では、ファーストフード業態は引き続き好調で、売上高106.6%。「洋風」は期間限定の季節メニューや、ゲーム業界とのコラボ企画が好評で、104.3%。「和風」はCMによる訴求や値引きキャンペーンで集客し、112.2%。「麺類」は郊外ロードサイド店舗の拡充、高温傾向により冷たいメニューが堅調だったこと、観光地での訪日外客の賑わいもあり、売上げは112.1%と好調だった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は休日数が少なかったことなどによる客数減もあったが、売上げは100.4%となった。「その他」は「アイスクリーム」「ドーナツ」がハロウィーンのキャンペーンで売上げを伸ばし、106.6%。

ファミリーレストラン業態は全体で売上げ105.7%となった。「洋風」は月初と月末の悪天候がやや影響したところもあったが、クーポンや期間限定のデザートなどが好評で、売上高は106.7%となった。「和風」は高温で鍋メニューが振るわなかったものの、秋メニューのフェアが奏功したことから、106.5%となった。「中華」は特産食材のキャンペーンが奏功したこと、創業記念の割引きクーポンによる集客もあって、103.8%。「焼き肉」は、休日が一日少ないことの影響で、客数に影響があったものの、価格改定とキャンペーンの効果により、売上102.7%となった。

パブ・居酒屋業態は、ビジネス街立地の店での休前日の好調に加え、インバウンド客が増えたことで堅調だった。高温傾向により日本酒の熱燗などは振るわなかったが、ビールの売れ行きが堅調で、売上高は104.6%となった。

休日が少なかったことで一部客数に影響があったが、インバウンド需要の好調が続き、売上高は101.3%だった。

喫茶業態は10月に入っても続く高温傾向により、冷たい飲み物が好調だったこと、テラス席の需要もあって、107.6%となった。

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