セブン‐イレブン1600店出店でシェア40%
過去最高の年間1600店舗の出店へ。
コンビニエンスストア業界首位セブン‐イレブンの2015年2月期の出店計画が明らかになった。
今日12日の日本経済新聞が朝刊1面で伝えた。
セブン‐イレブンは、高齢化や単身世帯の増加、中小小売店舗の減少、働く女性の増加といった社会構造の変化をチャンスと捉えて、出店攻勢をかけいている。
特に都市部では人口回帰現象が起こっており、働く女性も増えている。また、都心郊外の集合住宅エリアでは高齢化が進行しており、買物に不便を感じる高齢者が多くなっている。
だから、セブン‐イレブンはこうした大都市圏を中心に店舗網を拡大する。出店を計画する1600店舗の4割にあたる650店舗程度が東京、大阪、名古屋になる模様。
同社は今年3月に四国に進出し、香川県と徳島県での出店を開始するなど、2014年2月期は過去最高となる1500店舗の新規出店を計画しているが、来期はそれをさらに100店舗上回る1600店の大量出店となる。新店向けの投資額も、来期は過去最高の900億円。
セブン‐イレブンのチェーン全体の国内店舗数(2013年8月末)は1万5831店舗。2013年2月期は売上高3兆5084億円で、業界シェアは39%弱のトップ。
2番手はローソン。チェーン全体の国内店舗数は1万1122店舗(2013年4月末)。売上高は1兆9065億円でシェアは21%強。今期は420店舗の新規出店を計画する。
3番手はファミリーマートで、チェーン全体の国内店舗数は9948店舗(2013年8月末)。売上高は1兆5840億円でシェアは約18%。ファミマは今期、セブン‐イレブンと同じ1500店舗の強気の出店を計画。
つまり、コンビニ業界は大手3社で80%弱のシェアを占める寡占状態。
セブン‐イレブンは1600店の新規出店によって、2015年2月期に総店舗数が1万7000店舗を超える。シェアもさらに拡大し、40%に達する。
1社でシェア4割超。圧倒的な力だ。
しかも、高密度に店舗の網を張り巡らせて、お客を待つだけではない。自ら顧客に到達しようとする試みも同時に進める。
都市部に適した小回りの利く超小型電気自動車(EV)「コムス」による宅配サービス「セブンらくらくお届け便」も強化。現状は7割超の店舗で導入しているが、これを早い時期に全店に拡大する。店舗を配送拠点としても活用し、買物に不便を感じる高齢者に弁当や日用品を配達する。
セブン‐イレブンの独走態勢によって、本格的な寡占状態となるコンビニ業界。2位以下の企業に次の打ち手を迫るのは必至だ。
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