サークルKサンクス3年間1800店出店で反攻

このところ上位3社に引き離されているコンビニエンスストア・チェーンの「サークルKサンクス」。いよいよ反転攻勢へ動き始める。

 

18日、サークルKサンクスの竹内修一社長が記者会見で明らかにしたところによると、2014年2月期からの3年間、全国で1800店舗を出店する。そのうち6割にあたる1000店舗以上を人口が増加している関東圏と、地盤の中部圏に集中出店する。

 

サークルKサンクスの2013年2月末の店舗数は6242店舗。セブン‐イレブン(1万5072店舗)、ローソン(1万1130店舗)、ファミリーマート(9481店舗)の上位3社と大きく水をあけられている。しかも、このところ関東や九州などの有力エリアフランチャイジーが次々とローソンに鞍替え。陣地を失い始めていた。

 

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 また今年度下期に、売場面積120㎡(約40坪)の標準店舗の品揃えを現状の3200品目から1割増やし、3500品目に拡大する。女性や高齢者の顧客を取り込むために、冷凍食品、酒類、調味料など生活必需品を拡充し、スーパーマーケット型の店舗にする。16カ月連続で前年割れをしている既存店売上高の回復を図るため。

 

現在の陳列棚は高さ130センチ。これを20センチ伸ばして棚板を1枚追加する。この棚板は約6300店のうち600店に導入。什器も加盟店に順次導入する予定だ。投資額は2015年2月期までの約2年間で65億円を見込んでいて、サークルKサンクスが負担する。

 

サークルKサンクスは品揃えの拡大とともに、値下げも実施する。その主力はユニーグループ・ホールディングス(HD)のプライベートブランド(PB)商品「StyleONE(スタイルワン)」の冷凍食品。100円台のパスタなど割安商品を投入する。

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サークルKサンクスでは、同じユニーグループHDの総合スーパー「アピタ」や「ピアゴ」より高い価格でPB商品を販売していたが、明日21日からほぼ全商品を同じ価格にする。

 

ナショナルブランド(NB)商品も、5月末に調味料や洗剤、シャンプーなどの値下げを実施したが、対象商品を順次拡大する。2014年2月期末までに計200品目の価格を5~20%下げる。

 

他社と同様、ユニーグループHDも都市圏へのシフトが鮮明になってきた。子会社の99イチバは、イオンの「まいばすけっと」に似た都市型の小型スーパーマーケット「miniピアゴ」を首都圏で積極展開している。

 

2015年2月期に1600店の新規出店を計画するセブン‐イレブンは、今期と合わせて2年間で3000店舗以上の新店を出す。3年間で1800店舗のサークルKサンクスは、1年で約600店舗の計算。上位3社のうちで最も控え目な出店計画のローソンは今期870店舗。

 

ユニーグループの総合力を活かした新機軸の登場が待たれるが、コンビニとして店頭在庫を増やし、その一方で値下げする政策は、商売の常套手段ながら、いささか古い。果たしてこの新戦略、セブンやローソン、ファミマに通用するか。

 

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