エブリイ来春までに新フォーマット「鮮Do!」を広島・岡山に6店オープン

広島のエブリイ(〒721-0973 広島県福山市南蔵王町二丁目10番22号、岡﨑雅廣代表取締役社長)13期連続増収、6期連続増益と好調だ。

現在、広島県と岡山県に直営26店舗、業務スーパーFC17店舗を展開。直営店の売上高2013年6月期で423億円だが、2014年度は前年対比110%超で推移しており、500億円も射程に入ってきた。

 エブリイ②西阿知店

写真は「鮮Do! 壱番館エブリイ西阿知店」

そのエブリイの好業績を支えるのが、生鮮3品と惣菜で「鮮度の一番を目指す」をコンセプトにした新フォーマット「超鮮Do!」。月刊『商人舎』4月号ではその詳細を「エブリイの『脱スーパーマーケット』戦略」として取り上げた。

現在のエブリイは、1店舗 平均売場面積300坪型で、年商は約18億円。坪効率は、一般的な スーパーマーケットの2倍以上。今後は350~400坪を標準化する。

この効率を実現させる収支モデルが「粗利益率 20%、販管費比率16%」のディスカウント・スーパーマーケット戦略。経営効率指標は、売上高利益率よりもROA(総資本経常利益率)を重視している。これは商人舎の方針と同じ。

前期のROAは11.5%。今期は14%近くまで高まる。過 去10年間、ROAは毎年2桁。

生鮮マーチャンダイジングについては、青果・鮮魚は、売場担当者が毎朝卸市場に足を運び、自分の目で確かめて納得したものだけを仕入れる。

惣菜は商品品揃えを広げない。その代わり大手ができないような美味しくて値ごろなものを、5品に絞り込んで作る。

1品でも2品でも、まず勝てる商品を作る。そこを突破口にする。

店舗で手づくりを行い、できたてをお客に提供する。スーパーマーケットという業態から脱するフォーマットづくり。それがエブリイが掲げる市場深耕戦略だ。

そこで2014年5月から来春にかけて一気に6店舗を出店する。

今夏までに広島県呉市に「呉海岸店」、岡山県倉敷市に「倉敷連島店」、秋には広島県に安芸郡「海田店」、広島市「長楽寺店」、福山市「伊勢岡店」の3店舗を、来春には東広島市に「西条御薗宇店」を出店予定。1年で20%以上の店舗増になる。採用も700人を予定する。

この新フォーマットの出店強化で、2019年グループ年商1000億円を目指す。

スーパーマーケットという業態が成熟化してきた今、新たなフォーマットづくりに挑戦する企業が、マーケットを制し始めている。
スーパーマーケットという業態だけでは競争に勝ち残れない時代であることは間違いない。

〈編集部・亀谷しづえ〉

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