4月百貨店統計|売上高4232億円4.5%減/免税売上げの反動減
(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、好本達也会長)が2025年4月の「全国百貨店売上高概況」を発表した。調査対象は、70社178店。
4月の売上高は4232億3365万円で前年同月比4.5%減。3カ月連続のマイナスとなった。前年高伸した免税売上げの反動影響に加え、円高傾向の加速により、免税売上高が二桁減と苦戦した。入店客数は1.0%減とわずかに前年に届かなかったが、食品物産展や GW 前半のファミリー向け催事などは好調に推移した。
地区別では、主要10都市が5.1%減で、3カ月連続のマイナス。前年の免税売上高大幅増の反動減が影響し、名古屋、神戸を除く8地区でマイナスとなった。また10都市以外の地区は2.1%減。四国を除く6地区でマイナス、7カ月連続で減少した。入店客数は前年同水準だが、買上げ率の低下により購買客数が減少した。
商品別では主要5品目のうち、家庭用品を除く4品目で前年割れした。衣料品は5.8%減、不安定な天候から前半は苦戦したが、月後半の気温上昇に伴い、カットソーやカーディガンなど、夏まで使える初夏物が稼働した。身の回り品は14.1%減、ラグジュアリーブランドのバッグや靴がインバウンドや富裕層の慎重な購入姿勢から苦戦したが、アクセサリーは好調だった。雑貨は0.7%減、化粧品(3.8%増)が一部価格改定前の駆込み需要もあり、国内外ともに好調に推移した。
食料品は価格高騰の影響は継続しているものの、菓子が手土産需要増で1.6%増、その他食料品が物産展などが好調で3.6%増とプラス転換した。食料品全体でも10カ月ぶりに1.0%増と前年実績を上回った。